目利きが薦める名著・近刊
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「隈研吾」という巨大な山に挑む3冊
今を考える近刊15「建築家、走る」(隈研吾著)、「建築プレゼン 15の流儀」(守山久子著)、「小さなリズム」(ソフィー・ウダール+港千尋著)
新国立競技場、品川新駅に加え、海外でも様々なプロジェクトが進行中……。まさに飛ぶ鳥を落とす勢いの隈研吾氏。今回の「今を考える近刊」は、建築専門書店「南洋堂」の店員、関口奈央子氏が、隈氏の仕事ぶりを分析した近刊3冊を紹介します。
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伝統の技術と道具を知る3冊
今を考える近刊14「左官読本」(小林澄夫編)、「大工道具鍛冶大全」(大工道具研究会著)、「接ぎ手 完全ガイド」(佐々木昌孝監修、テリー・ノール著)
惜しまれつつ2007年に休刊した「左官」の専門雑誌「左官教室」。同誌の編集長だった小林澄夫氏の責任編集により、32ページの冊子「左官読本」となって復活していました。今回は、伝統技術と道具について書かれた3冊をライターの佐野由佳氏が紹介します。
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「ペットとの住まい方」を知る3冊
今を考える近刊13「建築知識2017年1月号 猫のための家づくり」(エクスナレッジ刊)、「犬・猫の気持ちで住まいの工夫 増補改訂版」(金巻とも子著)、「読んで楽しい家づくりの なるほどディテール。」(島田貴史、徳田英和著)
東京の書店街・神保町のとある書店が、「猫専門書店」に生まれ変わった真相は? 今回の「今を考える近刊」は、神保町の建築専門書店「南洋堂」の店員、関口奈央子氏が、「ペットとの共生」をテーマに近刊(雑誌を含む)3冊を紹介します。
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豊川斎赫氏が読む「列島改造論」秘話
今こそ読むべき名著15「戦後国土計画への証言」
今回の推薦者は、丹下健三氏や丹下研究室に関する研究で知られる豊川斎赫・千葉大学准教授です。取り上げるのは、昨年8月に亡くなった下河辺淳氏の「戦後国土計画への証言」。下河辺氏は、東大・丹下研究室に学び、都市計画家・建設官僚として、田中角栄首相のほか、戦後の歴代首相を支えた人物です。豊川准教授は、下河辺…
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前田圭介氏が読む「不都合な景観」
今こそ読むべき名著14「犬と鬼 知られざる日本の肖像」
今回の推薦者は、広島県福山市を拠点に活躍する建築家の前田圭介氏です。取り上げるのは、アレックス・カー氏の著書「犬と鬼」。このタイトルが何を意味しているか分かりますか? それを知れば、きっと本書を読みたくなるはずです。ちなみに本書は、このほど文庫版が発刊され、入手しやすくなりました。(ここまで日経アー…
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モダン、ポストモダンの証言を聞く3冊
今を考える近刊12「ル・コルビュジエから遠く離れて」(松隈洋著)、「磯崎新と藤森照信のモダニズム建築談義」(磯崎新、藤森照信著)、「異形建築巡礼」(石山修武編著、毛綱毅曠著)
ル・コルビュジエ、前川國男、磯崎新、毛綱毅曠、石山修武……。戦後をリードした建築家たちの肉声が刻まれた書籍が相次いで発刊されています。ライターの佐野由佳氏が3冊を紹介します。
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五十嵐太郎氏が読む、前川國男の怒り
今こそ読むべき名著13「建築の前夜」(前川國男著)
なぜ建築界はもっと怒りをあらわにしないのか? 雲の上の前川國男はそう思っているのでは──。今回の「今こそ読むべき名著」は、建築史家の五十嵐太郎氏が建築家・前川國男の発し続けた“怒り”を「建築の前夜」から読み解きます。(ここまで日経アーキテクチュア)
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AI時代に「人間の創造力」を考える3冊
今を考える近刊11「Aino Aalto」(ヘイッキ・アラネンほか著)、「クラフツマン」(リチャード・セネット著)、「名建築が生まれた現場」(江村英哲、菅原由依子著)
AI(人工知能)が当たり前になったとき、人間にしか生み出し得ないものとは何か? 今回の「今を考える近刊」は、東京の建築専門書店「南洋堂」の店員、関口奈央子氏が、「人間の創造力」をテーマに近刊3冊を紹介します。
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仲俊治氏が読む「江戸の中間領域」の魅力
今こそ読むべき名著12「江戸名所図会」
当コラムは毎週木曜に、「今こそ読むべき名著」と「今を考える近刊」を交互に掲載しています。「今こそ読むべき名著」の第12回は、建築家の仲俊治氏に登場いただきます。推薦書は、新年にもふさわしい「江戸名所図会」。書名のとおり、江戸時代の名所絵集です。単なる画集としてではなく、仲氏はそこに「江戸の都市構造独…
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年末年始に「あの人イチオシの名著」を一気読み
「目利きが薦める名著・近刊」連載半年記念、これまでの「名著」11冊
半年間に掲載した「今こそ読むべき名著」の推薦者と推薦本を一覧で掲載します。年末年始休暇に本屋をのぞいてみるか、早めにネット書店に注文しておくか。時間があるこの時期だからこそ、いつもと違う視点で自分の今を見直してみては?
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「生きる」⊇「つくる」の3冊
今を考える近刊10「ひらかれる建築」(松村秀一著)、「『建築』で日本を変える」(伊東豊雄著)、「地方で建築を仕事にする」(五十嵐太郎著)
近年は、建築設計者が「暮らし方」や「働き方」、ひいては「生き方」まで考えなければならない場面が増えています。そしてそれは、つくる側の生き方にも大きく関わってきています。今回の「今を考える近刊」では、そんな「生きる」と「つくる」の関係を考える3冊を、ライターの佐野由佳氏が紹介します。
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伊礼智氏が読む「出てないディテール」
今こそ読むべき名著11「建築NOTE 宮脇檀 人間のための住宅のディテール」(宮脇檀著)
当コラムは毎週木曜に、「今こそ読むべき名著」と「今を考える近刊」を交互に掲載しています。「今こそ読むべき名著」の第11回は、住宅設計を中心に活動し、ディテールに関する著書も多い伊礼智氏に登場いただきます。推薦書は、学生時代に「熱病のように憧れた」という宮脇檀氏の著書、「人間のための住宅のディテール」…
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「カタチから入りますが何か?」の3冊
今を考える近刊09「カタチから考える住宅発想法」(大塚篤著)、「構造と感性」(川口衞著)、「造形思考」(パウル・クレー著)
家電やモバイル機器の選択では「カタチから入る」という人は少なくない。では、建築はどうなっていくのか? 今回の「今を考える近刊」は、建築専門書店「南洋堂」の店員、関口奈央子氏が、「建築とカタチ」をテーマに近刊(復刻版を含む)3冊を紹介します。
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内藤廣氏が読む、建築を元気づける言葉
今こそ読むべき名著10「建築はほほえむ」(松山巌著)
「今こそ読むべき名著」の第10回は、建築家の内藤廣氏に登場いただきます。推薦書は、「建築はほほえむ」。昭和の雰囲気を感じさせる装丁ですが、評論家の松山巖氏が2004年に上梓した本です。行間から「励ましの声」が聞こえてくると内藤氏は言います。
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磯達雄氏が読む、安藤忠雄氏と「旅」
今こそ読むべき名著09「安藤忠雄の都市彷徨」(安藤忠雄著)
日経アーキテクチュア11月10日号の安藤忠雄特集に掲載した「今こそ読むべき安藤忠雄の名著」を転載します。連載「建築巡礼」でおなじみの磯達雄氏が、1992年の著作「安藤忠雄の都市彷徨」を読み解きます。(ここまで日経アーキテクチュア)
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消費の変化と商業空間を考える3冊
今を考える近刊08「誘惑のデザイン」(彦坂裕著)、「TOKYOインテリアツアー」(浅子佳英、安藤僚子著)、「吉祥寺ハモニカ横丁のつくり方」(倉方俊輔編)
ネット通販派や“宅飲み”派が増え、商業空間に求められるものが大きく変わりつつあります。今回の「今を考える近刊」は、実店舗とネット書店を運営する東京の建築専門書店「南洋堂」の店員、関口奈央子氏が、「消費の変化と商業空間」をテーマに近刊3冊を紹介します。
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大西若人氏が読む、安藤忠雄氏の「もがき」
今こそ読むべき名著08「安藤忠雄 建築を語る」(安藤忠雄著)
今回の「今こそ読むべき名著」では、日経アーキテクチュア11月10日号の安藤忠雄特集に掲載した「今こそ読むべき安藤忠雄の名著」を転載します。朝日新聞の建築担当である大西若人編集委員が、1999年の著作「建築を語る」を読み解きます。(ここまで日経アーキテクチュア)
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建物ウオッチングが楽しくなる3冊
今を考える近刊07「シブいビル」(鈴木伸子著)、「にっぽんのかわいいタイル」(加藤郁美著)、「商業空間は何の夢を見たか」(三浦展、藤村龍至、南後由和著)
大阪市では「生きた建築ミュージアムフェスティバル大阪2016」(略称:イケフェス)が開かれ、広島県では「たてものがたりフェスタ2016」が開催されるなど、一般の人が古い建物を見学するイベントが増えてきました。今回の「今を考える近刊」では、古い建物の見学がより楽しくなる3冊をライターの佐野由佳氏が紹介…
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倉方俊輔氏が読む、人工知能と職人技の共存する未来
今こそ読むべき名著07「ユートピアだより」(ウィリアム・モリス著、川端康雄訳)
「今こそ読むべき名著」の第7回は、建築史家の倉方俊輔氏(大阪市立大学准教授)に再び登場いただきます。推薦書は、19世紀の英国で書かれた「ユートピアだより」。アーツ・アンド・クラフツ運動を先導したウィリアム・モリスの著書です。
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脅威それとも恵み?「水」と建築を考える3冊
今を考える近刊06「ディテール205号 水から守るディテール」(彰国社)、「水屋・水塚 水防の知恵と住まい」(渡邉裕之ほか著)、「空間コードから共創する中川運河」(竹中克行編著)
驚くほどの数の台風が上陸し、誰もが水害の恐ろしさを身近に感じたであろう2016年。今回の「今を考える近刊」は、東京の建築専門書店「南洋堂書店」の店員、関口奈央子氏が「水と建築」をテーマに近刊3冊を紹介します。