「あの会社はずさんな悪徳業者だ」…。隣町の《山源工務店》の社長は、身に覚えのないウワサをたてられ困り果てていた。しかし、《一平太》と《みどりさん》が調べてみると、それは工務店側の責任だけではなく、「施主の仕事」を果たさない困った顧客が少なくないためだと分かってきた。どうしたらよいのか?思案する《桜下村塾》のグループ……。一平太が思い出したのは口を出したいお客さんの気持ちを逆手にとって、施主に「一日現場監督」をさせて成功している《シロクマ・ハウス》のケースだった。一平太と山源社長は、ウルサ型の若い顧客《牛島夫妻》を誘ってその現場を訪れたのだが――。

この作品は取材と調査にもとづくフィクションです(初出:日経ホームビルダー 2000年12月号)