省エネNextインタビュー
目次
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コンビニで5つ星・ZEB、省エネの第三者評価に期待
樋口 智治 氏(ローソン 開発本部 建設部 シニアマネジャー) 聞き手/小原 隆=省エネNext編集長
今年2月、ローソンの新店舗がコンビニエンスストア業界で初めてBELSの5つ星を取得した。太陽光発電による創エネも行い、ZEBも達成。環境配慮モデル店舗での省エネへの取り組みを第三者評価することが、取得の目的の一つでもある。
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BELSは改修に適した評価、ビルの付加価値向上に期待
高原 浩輔 氏(日本生命保険 不動産部 専門部長(建築技術)) 聞き手/小原 隆=省エネNext編集長
投資用と自社使用を合わせて全国に1200棟近いビルを保有する日本生命保険では、新築と改修の両方でBELSの認証を取得した。不動産の長期的な維持という観点から、BELS取得にはどのような可能性があるのだろうか。
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マンション初のBELS取得、断熱強化して5つ星を目指す
大京 建設管理部 商品開発課 主任 内田 麻衣子氏 聞き手/小原 隆=省エネNext編集長
大京は分譲マンション「ライオンズ広島加古町」で、共同住宅として全国で初めて全住戸でBELSを取得した。同社はすでに省エネ計算を行っているため、BELS申請のハードルは高くなかった。顧客にどう訴求するかはこれからの課題だという。
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補助金がなくなっても20年度には半数で表示
JBN ZEH委員会 委員長 エコワークス 代表取締役社長 小山 貴史氏 聞き手/小原 隆=省エネNext編集長
工務店は戸建て住宅でBELSを普及する鍵を握っている。全国約2900社の工務店で組織するJBNで行った省エネ住宅に関するアンケートから、会員である工務店のBELSへの意識の高さや取り組みの姿勢が見えてきた。
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住宅供給と建材流通の強み、工務店も手厚くサポート
すてきナイスグループ 取締役 平田 潤一郎氏 聞き手/小原 隆=省エネNext編集長
供給する木造戸建て住宅で長期優良住宅を基本とするナイスグループでは、BELSにも取り組み、190件で5つ星を取得した。顧客にもわかりやすい省エネ住宅の指標として、BELSの普及に期待を寄せている。
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新築も中古も検討する時代、性能が住まい選びの決め手に
池本 洋一 氏(リクルート住まいカンパニー ネットビジネス統括本部 SUUMO編集長) 聞き手/小原 隆=省エネNext編集長
住宅を購入する際に、性能を重視する人が徐々に増え始めた。そういった流れの中でBELSは、住まい選びに役立つツールとして、どのような使われ方をされているのだろうか。インターネット上で住まい選びの主要な窓口となっている不動産・住宅ポータルサイトに動向を聞いた。
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BELSは省エネ適判が始まる4月以降が正念場
田辺 新一 氏(早稲田大学 創造理工学部 建築学科 教授) 聞き手/小原 隆=省エネNext編集長
建築物省エネ法に基づくエネルギー消費性能の表示制度の一つ、BELSがスタートして間もなく1年が経過する。戸建て住宅や共同住宅はBELS評価件数が順調に増えてきた。一方、非住宅(ビル)は動きが鈍い。その流れを加速させるのが、この4月から始まる省エネ基準への適合義務化(省エネ適合性判定)だ。
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建築確認の手続きが変わる、設計者も万全の準備を
髙橋 彰 氏(日本ERI 省エネ推進部 副部長 経営企画部 専門部長) 聞き手/小原 隆=省エネNext編集長
省エネ基準への適合義務化に伴って、省エネ適合性判定が始まる。建築確認だけでなく、計画変更や完了検査などの手続きも大きく変わる。スムーズに工程を進めるためには、新しい手続きに必要となる図書や書類の流れを把握しておきたい。
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性能値を証明するラベル、ガラス建築確認記号も記載
木下 泰斗 氏(板硝子協会 規格委員会SC2WG2(光熱性能)主査) 聞き手/小原 隆=省エネNext編集長
建築物のエネルギー消費性能を向上させる上で、キーになる部位の一つが開口部だ。建築確認や省エネ適合性判定、工事監理、完了検査などのプロセスで、採用した建材が省エネ基準に適合することを証明するためにはどうすればよいのか。
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標準の書式をつくり、完了検査に向け情報を蓄積
杉山 隆 氏(日建設計 執行役員 エンジニアリング部門 監理グループ代表) 聞き手/小原 隆=省エネNext編集長
計画通りに工事が行われたことを証明するため、省エネ基準工事監理報告書や納入仕様書、品質証明書など、着工から完了検査の申請までに用意する書類や資料が増える。スムーズに蓄積していくためには、事前の周知と準備が肝要だ。
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省エネ性能の確保に向け、設計・監理・施工が連携
高井 啓明氏(竹中工務店 設計本部 プリンシパルエンジニア(環境担当)) 聞き手/小原 隆=省エネNext編集長
省エネ性能に求められる数値をクリアするために、計画にのっとって厳格に工事を進めていくことになる。また、設計者と工事監理者、施工者が現場の情報を正確に、タイムリーに共有することが大切だ。
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設備に過度に依存せず、省エネ基準を上回る性能を
小堀 哲夫氏(小堀哲夫建築設計事務所 代表) 聞き手/小原 隆=省エネNext編集長
適合義務化以降は、省エネ基準をクリアするだけでなく、さらに快適な室内環境を実現できる省エネ建築を目指したい。その際、設備に過度に依存することなく、建築的な工夫を盛り込むにはどうすればいいだろうか。
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省エネ基準への適合は、建築に携わる全員の役割
澤地 孝男氏(国土交通省 国土技術政策総合研究所 建築研究部長) 聞き手/小原 隆=省エネNext編集長
2017年4月から、延べ面積2000m2以上の非住宅の新築などを対象に、「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律(建築物省エネ法)」に係るエネルギー消費性能基準(省エネ基準)への適合が義務化される。これに伴い、建築実務者には新たにどのような対応が求められるのか。一次エネルギー消費量の計算法など…
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環境認証は賃料にプラス効果、普及には不動産事業者・企業双方に仕掛けを
吉田淳氏(ザイマックス不動産総合研究所 取締役主幹研究員) 聞き手:三上一大=日経不動産マーケット情報編集長、小原隆=省エネNext編集長
不動産マネジメントのトップランナーであるザイマックス。その頭脳集団、ザイマックス不動産総合研究所で調査・研究をリードする吉田氏に環境認証の普及を進めるにはどうすべきかを聞いた。
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ザイマックス・吉田氏
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環境で市場は二極化へ、情報発信に課題
堀江隆一氏(CSRデザイン環境投資顧問 代表取締役社長) 聞き手:三上一大=日経不動産マーケット情報編集長、小原隆=省エネNext編集長
国内外の金融機関を渡り歩いた堀江氏。再生可能エネルギーファンドやCO2排出権取引に携わり、環境の重要性を意識した。代表を務めるCSRデザイン環境投資顧問で、環境配慮と経済性が同居した社会づくりをめざす。
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CSR・堀江氏
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環境に敏感な海外投資家、認証取得でグローバル対応
深井聡明氏(三菱商事・ユービーエス・リアルティ 執行役員 インダストリアル本部長) 聞き手:三上一大=日経不動産マーケット情報編集長、小原隆=省エネNext編集長
複数のREIT(不動産投資信託)を運用する三菱商事・ユービーエス・リアルティは環境対応に積極的。背景にあるのは、環境に配慮した投資を求める海外投資家の動きだ。利益の追求だけでは評価されない時代になりつつある。
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MCUBS・深井氏
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公共建築でBELS表示、面的な不動産価値上昇も
小笠原 泉氏(横浜市 建築局建築指導部 建築環境課長) 聞き手:小原 隆=省エネNext編集長
横浜市は2005年から、独自の建築物環境配慮制度「CASBEE横浜」に取り組んできた。国が主導の省エネ性能表示制度の開始に伴い、CASBEE横浜も改正する。公共建築物についてはBELS(ベルス)の表示を進めている。