不動産ポータルサイトには様々な検索条件が設けられているが、省エネ関連で物件を探す人はまだ少ないのが現状だ。SUUMO編集長の池本洋一氏は、賃貸住宅が社会の省エネ意識を変える鍵になると考える。

池本洋一(いけもと・よういち) 1995年リクルート入社。住宅情報編集部、広告営業に携わった後、住宅情報タウンズ編集長、SUUMOマガジン編集長などを経て、2011年より現職。住みかえ検討者や業界関係者向けの講演、業界新聞での連載などを通じて住まいのトレンド発信を行う。住まいの専門家としてテレビなどの各種メディア出演の他、国土交通省の委員なども務める(写真:清水盟貴)
池本洋一(いけもと・よういち) 1995年リクルート入社。住宅情報編集部、広告営業に携わった後、住宅情報タウンズ編集長、SUUMOマガジン編集長などを経て、2011年より現職。住みかえ検討者や業界関係者向けの講演、業界新聞での連載などを通じて住まいのトレンド発信を行う。住まいの専門家としてテレビなどの各種メディア出演の他、国土交通省の委員なども務める(写真:清水盟貴)
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――SUUMOサイトでは、省エネ関連の検索項目の設定はありますか。

 検索条件の「性能が良い」という項目に、低炭素住宅や太陽光発電システム、省エネ給湯器などの項目を設け、物件ごとに絞り込める仕組みをつくっています。ただ、クリック率は極めて低いのが現状です。

 これらを本当に浸透させるには、「特集」記事をつくることが有効な手段です。自分ではわざわざ検索しないけど、「こんなに省エネ性が高いんだ」などと気付いてもらうためです。

 検索では、最初に絞り込んだ10〜20件に入ってくるかが勝負。ここでBELS(ベルス)認証物件が出てこないと、一般の人たちは認知しません。全体物件のうち10分の1から20分の1以上の割合までBELS認証物件が増加してくるのが、認知が広まる条件ではないかと思っています。