省エネ性能表示は、これまでも公的なもの、民間で行われているものなど様々あるが、公に認められる表示として今後は主にBELS(ベルス)が使われることになる。BELSを運用する住宅性能評価・表示協会の齋藤卓三氏に話を聞いた。

齋藤卓三(さいとう・たくぞう) 1991年早稲田大学理工学部建築学科卒業。一般財団法人ベターリビングで、住宅・建築物の各種認定制度に係る業務に従事するとともに、一般社団法人住宅性能評価・表示協会において、温熱試験委員会委員長、制度運用委員会委員長等を務める。一級建築士(写真:清水 盟貴)
齋藤卓三(さいとう・たくぞう) 1991年早稲田大学理工学部建築学科卒業。一般財団法人ベターリビングで、住宅・建築物の各種認定制度に係る業務に従事するとともに、一般社団法人住宅性能評価・表示協会において、温熱試験委員会委員長、制度運用委員会委員長等を務める。一級建築士(写真:清水 盟貴)
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――省エネ性能表示制度について、住宅性能評価・表示協会の取り組みを教えてください。

 当協会では、非住宅建築物の一次エネルギー消費量について第三者機関が評価する表示制度「BELS(ベルス)」を2014年4月から運用しています。16年4月からは、これまでの非住宅建築物に加えて住宅を含む表示制度として始められるよう、人材の育成と全国共通の尺度・ルールづくりを行っています。

――省エネ性能については、これまでも公的なもの、民間で行われているものなど様々な認証があります。

 経済産業省が「経済産業省が「ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」や「ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)の評価を検討していますが、今後はBELSで一本化し、これらを網羅した形になります。

 一方、民間においてもドイツのパッシブハウスやエネルギーパスなどの考え方を取り入れる動きがあります。表示するのは自由ですが、公に認められる表示としては主にBELSを使うことになります。

BELSで評価し、表示する性能は、一次エネルギー消費性能と外皮断熱性能(資料:住宅性能評価・表示協会)
BELSで評価し、表示する性能は、一次エネルギー消費性能と外皮断熱性能(資料:住宅性能評価・表示協会)
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