技術と法制度について議論

 本日の最初のセッションでは、課題のなかでも、特に技術と法制度について議論を深めたい。そこで、本年度の研究会委員の中から3名の方、そして林野庁木材産業課の原さんと一緒に進めていきたい。

 研究会では、実地研究として、東京都内と岩手県内で木造建築を見てきた。まずは、東京・世田谷区にある1階が鉄筋コンクリート(RC)造で2〜5階が耐火木造の「下馬の集合住宅」。これは今日登壇いただいているKUSの内海さんの設計による(関連記事:耐火木造の集合住宅を見に行く)。

下馬の集合住宅(資料:日経BPインフラ総合研究所)
下馬の集合住宅(資料:日経BPインフラ総合研究所)
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下馬の集合住宅(資料:KUS、日経BPインフラ総合研究所)
下馬の集合住宅(資料:KUS、日経BPインフラ総合研究所)
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 次いで、岩手県紫波町の一般流通材を使って坪40万円台に抑えた商業建築を兼ねた公共、官民連携の施設の「オガールプラザ」。こちらは耐火建築物の要件を外すために、木造とRC造の平面混構造としている。本日のセッション4で登壇いただく近代建築研究所の松永さんらの設計によるもの(関連記事:坪40万円の木造公民連携施設)。

オガールプラザ(資料:日経BPインフラ総合研究所)
オガールプラザ(資料:日経BPインフラ総合研究所)
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オガールプラザ(資料:日経BPインフラ総合研究所)
オガールプラザ(資料:日経BPインフラ総合研究所)
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 同じく近代建築研究所の松永さんが設計協力している岩手県住田町の「住田町役場」。これは町産材を活用してラチス耐力壁、トラス梁による中大規模な庁舎建築を実現している(関連記事:町産の中断面木材を使った純木造役場)。

住田町役場(資料:日経BPインフラ総合研究所)
住田町役場(資料:日経BPインフラ総合研究所)
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住田町役場(資料:日経BPインフラ総合研究所)
住田町役場(資料:日経BPインフラ総合研究所)
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 そして、東京・目黒区の「Gビル自由が丘01 B館」は、地下1〜2階がRC造で、1〜3階が大臣認定を取った耐火被覆の木造で1時間耐火だ(関連記事:投資用のテナントビルを耐火木造に建て替え)。

Gビル自由が丘01 B館(資料:日経BPインフラ総合研究所)
Gビル自由が丘01 B館(資料:日経BPインフラ総合研究所)
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Gビル自由が丘01 B館(資料:三菱商事・ユービーエス・リアルティ)
Gビル自由が丘01 B館(資料:三菱商事・ユービーエス・リアルティ)
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 ここで紹介した建物も題材にしながら、委員会メンバーの登壇者に発表してもらいたい。最初に、林野庁の原さんからご報告をいただきたい。