これからの価値創造に向けた「働き方」の変革を提案している内田洋行が、その発想に基づく「働く場」を、自社オフィスで率先して具現化している。自席を固定せず、共有スペースを自律的に使う「アクティブ・コモンズ」など、様々な働く場の空間が提案されているが、そうした空間を創出する要素として活用しているのが木材だ。2010年に全面改修した東京・中央区の本社ビル、続いて完成した第2オフィス、そして13年に既存の商業施設内に移転した北海道支店のいずれも、家具や内装で木材を積極的に採り入れて、「働き方」を変革する「働く場」を創出している。国産木材の活用は、単なる環境保全ではなく、企業自身が新しい価値を生み出す場を得る機会にもなることを示している。
DATA
内田洋行ユビキタス協創広場CANVAS(本社ビル)
- 所在地:東京都中央区
- 事業主:内田洋行
- 主用途:事務所、展示施設
- 延べ面積:7413m2
- 設計者:パワープレイス、内田洋行
- 施工者:大林組、ウチダテクノ、ウチダ・インフォメーション・テクノロジー
- 完成:2010年5月
- 主な使用木材
- [内装・家具]セミナースペース床・ワークデスク:飫肥スギ(宮崎・日南市産)
- [外装]ウッドデッキ:飫肥スギ(宮崎・日南市産)
DATA
内田洋行北海道支店
- 所在地:北海道札幌市
- 事業主:内田洋行
- 主用途:事務所、展示施設
- 延べ面積:1917m2
- 設計者:パワープレイス
- 施工者:大林組、ハルキ、ウチダテクノ
- 完成:2013年4月
- 主な使用木材
- [内装]内壁・床など:トドマツ・道南スギ(北海道産)
企業に広がる 都市の木づかい
- 定価:本体2,200円+税
- 国土緑化推進機構/日本プロジェクト産業協議会(JAPIC) 監修
- 日経アーキテクチュア 企画
- A4判、104ページ
- ISBN:978-4-8222-0044-2
- 商品番号:239910
- 発行日:2015年4月13日