建物利用者の健康に焦点を当てた新しい認証制度、WELL(ウェル)認証への関心が世界各国で高まっている。日本では政府が「働き方改革」に本腰を入れる姿勢を示し、企業も「健康経営」に取り組む動きが活発化している。こうしたトレンドを追い風に日本でも普及なるか、概要を紹介したい。
先進国の多くで少子化問題を抱え、高齢化する社会では労働人口の減少が社会問題になっている。また、成人病はもとより、心の病を抱える人も増えており、労働生産性が低下するなど、労働や経営を取り巻く環境は楽観視できない。
建築を生業としている我々の業務とは一見、関係の薄いことのように思えるかもしれないが、この「健康」を建築に取り入れようという動きが世界では加速している。