来館者がキュレーターになる
スイッチ・ハウスの空間は、展示スペースと動線部分の境界が曖昧になっている。それは、ここを訪れた個々人が自らキュレーターとなって、思うままの順番で作品を見てもらい、さらに動線部分やニッチなどの、本来展示用ではないスペースを活用することによる思いがけない効果をもたらす場とすることが目的である。
それはまさに、サウス・バンクという地区そのものを見るようである。倉庫街だった場所にある発電所の遺構を再利用した美術館ができ、新たな産業遺産の活用の仕方にも世界中の人々が興味を持った・・・。思いがけない組み合わせが新しさを生むことがある。
プロジェクト概要
- 発注者: Tate
- 設計者: Herzog & de Meuron
- その他協働者: Ramboll UK, Max Fordham LLP, AECOM, Vogt Landscape Architects, Mace
- 火災安全設計、照明デザイン: Arup
- 総工費:約2億6000万ポンド(約334億円)