レンガ仕上げの外装で既存棟と調和
HdMの設計では、発電所だったときに人の目に触れることがなかったスペースを露出し、使用することがコンセプトの1つとなった。「タンク」と名付けられた地下部分の3つのシリンダー状のスペースは、以前はオイルが貯蔵され、発電機室に直接つながれていた。これらも美術館の一部として改修され、先行してオープンしていた。
HdMは、今回の増築にあたり、既存棟と新しい棟、との2棟ではなく、1つの塊として表現したかった、と語っているが、計画当初に示された案は、ガラスを積み上げたピラミッドのようなものだったという。それが、近隣の反対などを受けて検討を重ねた結果、重厚感のあるレンガ仕上げのなかに、スリット状のガラスが入った外装になった。