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アラップ・トータルデザインの舞台ウラ

断層近くの病院守る!米国流・免震構造の設計手法

アラップ・トータルデザインの舞台ウラ(54)

2017/07/12

 近年、単に建設地が海外、というだけではなく、クライアントやプロジェクトチームに海外のメンバーが加わることも珍しくない。設計の思想の違いに驚かされることもあり、両者の溝を埋め、「良いとこ採り」をして成功裏にプロジェクトを進めたいと誰もが思うだろう。
 では具体的にどのような設計思想の違いがあるのか?今回は米国西海岸の病院プロジェクトを例に、構造エンジニアが日米の設計手法の違い、特に免震設計について解説する。その違いは、免震装置、想定する地震規模、解析モデルの扱い方それぞれにまで及ぶ。その根底にあるのは、皆変わらない建物の安全を願う気持ちのようだ。(菊地 雪代/アラップ)

 アメリカ大陸西岸、抜群の気候とハリウッドサイン、ビバリーヒルズの高級住宅街で知られるロサンゼルスから車で東へ1時間、人口2万人程度の小さな街、ロマリンダ市で、「ロマリンダ大学メディカル・センター・プロジェクト」が進行中だ。延べ面積9万7000m2、地下2階・地上17階建て、病床数600床を超える巨大病院は、2014年の計画開始から3年の月日を経てようやく設計を終え、21年の開業を目指して現場に入ったばかりだ。

 災害時にも機能維持が求められる病院プロジェクトでは、近年免震構造の採用が一般的である。最先端の医療技術の提供を目指す本病院でも、巨大地震への対策として免震構造が採用されている。筆者自身が関わったこのプロジェクトを例に、日米での免震構造の設計手法の違いを紹介したい。

ロマリンダ大学メディカル・センター完成予想CG (資料:© Loma Linda University Health)
ロマリンダ大学メディカル・センター完成予想CG (資料:© Loma Linda University Health)

日経アーキテクチュア

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