• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

日経アーキテクチュアトップアラップ・トータルデザインの舞台ウラ > 記事(前のページ)

アラップ・トータルデザインの舞台ウラ

南アの“投入堂”、国立公園と共存する20年限定の高級ロッジ

アラップ・トータルデザインの舞台ウラ(52)

2017/05/17

 ゴールデンウィークも終わり、さて次は夏休みの計画だ。電波も届かないような非日常的な環境でのんびり時間を過ごすことに憧れを抱く人も多いだろう。

 南アフリカにお勧めのプロジェクトがある。高級ロッジ「シンギタ・レボンボ・ロッジ」だ。そのロッジは、モザンビークとの国境に程近い、南アフリカの東端に位置するクルーガー国立公園内にある。

2003年に英Tatler誌でベストホテルに選出されたこともある、「シンギタ・レボンボ・ロッジ」。 総工費は2200万ランド(約1億9000万円)(写真:Arup)

 クルーガー国立公園は1898年に指定された、200万ヘクタールの広さを擁する鳥獣保護区だ。“ビッグ・ファイブ”と呼ばれる、ライオン、ゾウ、ヒョウ、バッファロー、サイの居住区としても有名で、サファリツアーのメッカとなっている。

 その公園内に立つシンギタ・レボンボ・ロッジは、15万ヘクタールのヌワネチ地区に20年の期限付き使用権を得て建てられた。レボンボ山脈とそれを挟む2つの川、そんな手付かずの水系は、地球温暖化を観測するための貴重な調査対象となっている。悠然と流れる川は豊かな動植物環境に寄与しているが、頻繁に洪水も起こっており、再現期間50年/100年の洪水ラインは、ロッジの建設位置を決定するうえで重要な情報となった。しかし、20年の供用期間に建築物が流されるようなリスクがあるかどうか、有効な統計など存在しない。

チームで決めたこのプロジェクトのテーマは、基礎から室内の装飾まで一貫して、「touch the earth lightly ――地球にそっと触れよう」だ(写真:Arup)

 20年の供用期間ということは、その耐久性と高級リゾートの瀟洒(しょうしゃ)な雰囲気を持ちながら、自然を破壊すること無く、期限が来たら完全に撤去できる建築物であることが求められた。それはこのプロジェクトに関わる者にとって新しい発想が求められるということだ。

日経アーキテクチュア

ページの先頭へ

日経アーキテクチュアトップアラップ・トータルデザインの舞台ウラ > 記事(前のページ)