北海道新幹線が開業したり、新宿駅に新たに駅ビルが完成したりと、先月は日本国内の鉄道に関連するニュースが続いた。新路線や新駅によって人の流れが変わり、街の印象にも大きく影響する。
海外に目を向けると、英国・ロンドンでも鉄道新線「クロスレール(Crossrail)」の建設が進んでおり、カナリー・ワーフ(Canary Wharf)駅では2015年5月に新たな駅ビルが完成した。その名称はクロスレール・プレイス(Crossrail Place)。新駅舎に電車が乗り入れるのは2018年の予定だが、商業施設部分が先行してオープンした。設計を手掛けたのは、ノーマン・フォスター氏だ。
このクロスレール・プレイスは、いわゆるロンドンの中心地である“シティー”から東に5kmほどの場所にあるウォーターフロントの再開発地域に位置し、既存の埠頭の一部を、排水、掘削してつくられた。延べ面積は6万m2、全長310mにも及ぶ、細長い船のような形をした建物は、正しく周囲を水に囲まれている。