日経アーキテクチュア2017年3月23日号の特集は「新発想の安全住宅」です。
特集はこんな前書きで始まります。
「東日本大震災から5年余りで熊本地震が発生し、改めて『安全』へのニーズが高まっている。とはいえ、毎日人が暮らす住宅では、地震対策だけを重視して快適性を犠牲にするわけにはいかない」
「住宅の安全性」というテーマはこれまでにも何度か取り組んできましたが、東日本大震災から6年、そして熊本地震から1年がたつ今回は、あえて「安全性」に「快適性」を掛け合わせてみました。
もちろん「安全性」だけをどんどん強化する方向でも特集は成立するのですが、その先にあるのは「核シェルター」のような建物です。果たしてそれは、一般消費者が専門家に求めているものなのか──。安全性を高めつつも快適性を損なわない、むしろ快適性を高めるようなアイデアはないのか。担当記者が構造の専門家などに聞いて回り、今後のヒントになりそうな事例を並べました。
- Part1 異素材──単一構造を脱し「適材適所」
代々木テラス(東京都渋谷区)
早稲田鶴巻町Iビル(東京都新宿区) - Part2 地盤──敷地内で改良工法を使い分け
新浦安明海プロジェクト(千葉県浦安市) - Part3 超高層──長周期対策は「二重構造」が主流
特集のなかでも、個人的に「なるほど」と思ったのは「早稲田鶴巻町Iビル」です。