2007/09/10
| 男社会だった建設業界でも、女性の進出が少しずつ広がっています。当コーナー「彼女たちの建設現場」では、建設業界で活躍する女性技術者の仕事ぶりを紹介していきます。第1回目にご登場いただいたのは、セントラルコンサルタント大阪支社技術第一部道路グループの河原陽子さんです。入社1年目に設計を任された兵庫県芦屋市内のポケットパークの現場を訪れました。 |
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セントラルコンサルタント株式会社 大阪支社 技術第一部 道路グループ 河原 陽子さん セントラルコンサルタントのホームページ http://www.central-con.co.jp/ |
「とにかく、大きなものが造りたくて建設の仕事を選びました」という河原陽子さんは、山口大学工学部社会建設工学科で、大学院まで土質工学を専攻。山本哲朗教授の研究室で、地盤改良工法の「深層混合処理工法(DMM)」の改良などの研究を行った。
2005年にセントラルコンサルタントに入社以来、道路の設計を担当している。図面の色塗り修業から始まり、国道169号パイパス、国道139号のオーバーパスなどのプロジェクトを担当してきた。大阪支社で技術系の正社員として女性が入社したのは、同社では彼女が初めてだったという。
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| デジカメを片手にポケットパークに向かう河原さん |
いろいろなプロジェクトの中でも、河原さんにとって記念すべきものが兵庫県芦屋市内にあるポケットパークの設計だ。同市内を貫く道路沿いのちょっとした用地に、市民の憩いの場や防災空間を造るこのプロジェクトは、河原さんが入社1年目に手がけたものだ。
「わー、こんな風にできてるんだ」。今年春に工事が完成してから、初めて現場に足を運んだ河原さんの第一声だった。「この花壇のレンガは、奥に長いように配置してあるでしょう。ベンチとして使えるように考えたんです」と河原さん。「舗装材のタイル割りも設計した通りです」(同)と、自分のアイデアが実際のポケットパークとして実現したことに、感激を隠せない様子だ。
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| イメージ通りに完成したポケットパーク。兵庫県芦屋市内にて | |
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| 苦労した防災倉庫のタイル割付け。設計通りにできていることを確かめる | ベンチ代わりに使えるようにレンガの並べ方を工夫した花壇 |
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| 災害時の水源として実際に使える井戸も設けた | スロープのすり付けに苦労した小道を歩いて感触を確かめる |
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| ポケットパークの設計図の一部 | (図面:セントラルコンサルタント) |
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| デザインの参考になりそうな場所はデジカメで記録しておく。「現地調査では落としても壊れないデジカメが必要」と河原さん | |
自分が設計した通りに構造物ができている−−−この喜びは、技術者だけが味わえるものだ。しかし、その感動にひたるのもつかの間、河原さんはポケットから取り出した工事現場用デジタルカメラ「μ770SW工事キット」で、ポケットパークの細部を撮り始めた。
「木や草花などの植栽は生き物なので、施工後の生育状況にはとても気を遣います」と河原さんは、このデジカメが得意とする接写機能を使って、花壇の片隅にある小さな花にレンズを向けた。
建設コンサルタントの仕事には接写による撮影が欠かせない。河原さんは「現地に立ってる看板や張り紙を撮影するときに、接写機能はよく使うので大事な機能です」と説明する。「現地調査では道なき道を通っていくこともあります。そんなときはデジカメを落としてしまう危険性があるので、μ770SW工事キットのような頑丈なデジカメの方が安心できますね」。
現地調査での撮影にはとても気を遣うそうだ。ところによっては、服装も作業着ではなく、普段着のまま現地に乗り込み、目立たないように撮影する場合もあるのだ。「大きなカメラだと怪しまれてしまうので、このようなコンパクトなデジカメは大変重宝します。一度、大きなカメラを持っていたときに、通りすがりの人にそのカメラの講釈をされたこともあります。目立ってはダメなんですよ」(河原さん)
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| μ770SW工事キットで撮影した草花の写真。昼間だけではなく、高感度を生かした夜間撮影での接写も得意だ (左の写真:セントラルコンサルタント) | |
「単なる景観デザインではなく、道路構造令や道路橋示方書などに基づき工学的な設計を心がけている。道路の設計業務では、まだ女性技術者はあまり多くないのでは」と上司の同社大阪支社技術部長は言う。
彼女の顧客は官公庁や地方自治体が多い。急を要する仕事や年度末の多忙な時期には毎日が終電間際ということも珍しくない。「確実にステップバイステップで仕事を積み上げていくやり方に女性ならではのきめ細かさを感じます。何を決めるのかをはっきりさせてから、資料を作り込み、お客さんとの打ち合わせに臨んでいます」(技術部長)という。
道路の設計業務では、道路構造や積算など、準拠すべき基準が多い。「覚えることが多くて大変です。でも客先に持っていった資料を説明して『わかった』と言ってもらえるとうれしい」と河原さん。直属の上司は大変厳しいという評判だが、その下で鍛えられながら、一人前の土木技術者として成長しつつある。
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| 入社以来、設計にはCADが欠かせない | 大川を見下ろすオフィスで構想を練る |
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| 道路グループの同僚と。技術者として紅一点の存在だ | |
一方、女性技術者ならではのメリットもある。道路関係の女性技術者は珍しいので客先の担当者からよく覚えてもらえる。またしかられるときも、男性が10だとすると彼女は5くらいとのこと。
セントラルコンサルタント大阪支社のオフィスの窓からは、大阪の夏の風物詩である天神祭の花火がよく見える。こんなときにも、仕事のアイデアはわいてくる。
「花火がとてもきれいだったので、工事現場用デジカメのμ770SW工事キットで写真を撮りました。そのとき『ガラス越しモード』という機能を使ってみたんです。すると、室内が反射せずにうまく撮れました。現地調査では、目立たないようにクルマの助手席から写真を撮ることも多いんです。そんなとき、このガラス越しモードは使えそうですね。」という河原さんは花火の撮影をヒントに、仕事でのデジカメの使い方を発見したようだ。
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| 職場の窓からは天神祭の花火がよく見える。普通に撮影すると室内が反射して写ってしまった(左)。そこで「ガラス越しモード」で撮影するときれいに撮れた(右)。オリンパス「μ770SW工事キット」で撮影 (2枚の写真:セントラルコンサルタント) | |
また、今年5月末に行われた箕面有料道路トンネルの開通前に行われたトンネル内の防災訓練では、河原さんはナレーション役を務めた。パトカーや消防車、救急車が行き交い、テレビ局などの取材陣も見守る中、てきぱきと訓練の進行を仕切った。「2日ほどしか準備期間がなかったが、現場をよく知っている土木技術者だけに、言葉もリアルで迫力があった。予定外のことが起こっても、てきぱきと対応していたので感心した」と技術部長は言う。
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| 5月に行われた箕面トンネルの防災訓練ではナレーション役を務めた(左)。消防車や救急車が行き交う現場で、技術者ならではの言葉でリアルに解説を行った(右) (写真:セントラルコンサルタント) |
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最後に、将来の夢をたずねると「仕事と家庭の両立です」という答えが返ってきた。道路技術者として、一人の女性として、河原陽子さんのチャレンジはこれから本番を迎えようとしている。
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使用機材:μ770SW工事キット (取材協力:オリンパス イメージング) |
| 河原さんが、現地調査やオフィスで撮った写真をこっそり公開します!(ココをクリック!) |
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まだまだ、書ききれない特徴の数々は
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(協力)オリンパスイメージング株式会社
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