[土木] ウエブカメラとメッセンジャーでTV会議、旅費を年間で約140万円削減(パシフィックコンサルタンツ)-PR-

2006/03/26

会社の規模が大きくなればなるほど営業拠点は増え、合同会議には毎回移動の経費と時間がかかる。それらのストレスを少しでも低減するために同社が採用したのが、ウエブカメラと無償のメッセンジャーソフトを利用した安価でできるTV会議システムである。先人たちにこのシステムのうまい利用法などをインタビューした。


「大阪のメンバーが東京に集まれば、移動に時間をとられるうえ、宿泊費も含めて1人当たり4万円ほどの経費がかかる。そこで、TV会議を思い立った」。パシフィックコンサルタンツ交通事業本部構造部の斉藤展生課長代理はこう振り返る。

斉藤課長代理が会議の運営責任者として議長を務めた社内の委員会では、2003年末から1年間にわたって東京11人、大阪3人のメンバーによる会議を週に1度は開いた。そのうち、毎月1、2回をTV会議とした。


取材時に東京と大阪間で実際にTV会議を実施してもらった。右の写真が斉藤課長代理。左のように映像をプロジェクターで壁に映し出しながら会議を進める



TV会議のために購入したのは、映像や音声を送るためのウエブカメラ2台だけ。1台当たりの価格は、1万円に満たない。TV会議が毎月1回としても、大阪のメンバーの旅費、計144万円がほぼ全額浮いたことになる。社内のインターネット回線を利用するので通信費も不要だ。

TV会議に臨む前は、衛星中継のように映像と音声の間にタイムラグがあるかと考えていたが、取り越し苦労に終わった。「映像の解像度はカメラの性能にもよる。パソコンの性能が低いと音声が割れてしまうこともあるが、ほぼリアルタイムにやり取りできる」(斉藤課長代理)。


「TV会議が続くとストレス」

機器の構成は下の図の通りだ。東京と大阪に1台ずつノートパソコンを用意する。人数が多い東京では、外付けのスピーカーとプロジェクターを設置。下の写真のように、壁に映像を映し出すとともに、スピーカーで大阪側の音声を聞き取りやすいようにした。

●簡易なTV会議のイメージ


PCカメラとも呼ぶウエブカメラは、ロジクールのQcamという製品。30万画素のCCD(電荷結合素子)タイプのものだ。インターネットで入手できるほか、パソコン量販店で購入できる。ウエブカメラを利用できるようにするには、ドライバーと呼ぶ付属ソフトをパソコンにインストールすればいい。あとはUSB端子をパソコンに差し込むだけだ。

TV会議用のソフトはWindows XPや同2000に付属しているダイヤラーを使った。ハードディスクのプログラムファイル内にWindows NTのフォルダーがあり、その中にある。回線を接続するにはダイヤラーを起動し、相手のアドレスを入力する。

大阪でTV会議に参加した同社大阪本社総合計画部交通計画グループの久野暢之課長補佐は、次のように話す。「毎回がTV会議だとストレスがたまるが、3回に1回や2回に1回の頻度なら十分に使える。大きな仕事を抱えているときには、移動がなくなってだいぶ助かる」。

同じく総合計画部開発環境グループの小西弘朗課長補佐は、「遠隔地にいる少人数が会議に加わるときに有効だ。さらに、複数の場所に分かれたワーキンググループのメンバーが話し合う場合、TV会議の仕組みが役に立つだろう」とみる。

一方、斉藤課長代理は、「皆が一堂に会して話し合うことに勝る方法はない。しかし、メンバー全員が同じ時間を共有しているという感覚を持てることは大きな利点」と話す。


社内のミーティングへの利用も

パシフィックコンサルタンツでは、2005年初頭の社長のあいさつをTV会議の仕組みを用いて、社員に伝えた。社員は所定の場所に集まって社長の話に耳を傾けた。TV会議は、工夫次第で活用範囲が広がりそうだ。

例えば、海外に出張している人が会議に参加する、発注者など外部の関係者との打ち合わせに用いる――など。斉藤課長代理は、VE推進室のマネジャーも兼務している。同室のスタッフが東京と大阪の3カ所に分散していることから、TV会議を用いたミーティングを室長に働きかけている。

「パソコン上でTV会議ができることは多くの人が知っている。しかし、準備が大変だろうと、実行することに二の足を踏む人は多い。ウエブカメラを買えばすぐ始められるので、もっと気楽にチャレンジしてみるべきだ」と斉藤課長代理は言う。


(出典)日経コンストラクション 2005年6月号70〜71ページの記事をもとに再構成しました。

家入 龍太

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