新しい建築の鼓動
目次
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【私の心を揺さぶった名建築】個別の技術や性能よりも空間としての魅力を、聴竹居/高井啓明氏
「1つだけ選ぶのは難しい」。そう言う高井啓明氏の口からは、国内外の13施設の名前が飛び出した。「いずれも建物そのものだけではなく、周辺環境や社会性、精神性などを踏まえて選んだ。環境負荷が少ないことや技術・性能だけではなく、建築空間や環境に魅力があり、利用する人たちに影響を与え、人々の記憶に残ること…
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【私の心を揺さぶった名建築】土地固有の環境を読み解いた建築、名護市庁舎/遠藤和広氏
名護市庁舎の一番の見所はヤンバル地方の祭りの場所である「アサギ」をテラスとして取り入れ、日差しを遮りながら風を通すルーバーを架けたところだ。外廊下や室内を貫通する風の道をつくり、空調機器を設けない設計だ。設計者の象設計集団が掲げた「7つの原則」のうち、「五感に訴える」「自然を受け止め、自然を楽しむ…
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答えは依頼の中にある、クリエイティブディレクター 佐藤可士和氏
社会に向けて、どういうブランドを構築するかを考える。佐藤可士和氏の仕事は、こうした「ブランディング」が中心だ。このときに最も大切なのが「トータルなクリエイティブディレクション」だという。
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菊竹清訓氏に学んだ設計の厳しさ、建築家 伊東豊雄氏
日本の建築界をリードし、世界でも知られる。そんな伊東豊雄氏でも、独立して約20年は我慢の時代が続いた。学生時代から現在までを振り返りながら、アドバイスをもらった。
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商業とのズレを認識し森のような空間を生む、建築家 平田晃久氏
台頭してきた1970年代生まれの建築家の一人だ。伊東豊雄氏の下から2005年に独立し、商空間に新風を吹き込んでいる。
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連立方程式を解き複雑をシンプルに、建築家 石黒由紀氏
2006年、「調布のアパートメント」でJIA新人賞を受けた。3年連続となる東京建築士会住宅建築賞なども併せて受賞し、今後の活躍に期待が集まる若手建築家である。
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会社の顔として環境建築を先導、日本設計 篠崎淳氏
2006年12月、40代半ばながら、プリンシパルデザイナー(PD)の任に就いた。日本設計を代表するデザイナーの一人として、ベテランの浅石優氏や上口泰位氏に肩を並べた格好だ。
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初の海外勤務で作業所長の大役、大成建設 中田宜男氏
「海外勤務を希望していたわけではなかった。横浜支店で手がけていた再開発工事が完成し、支店管内で別に手がけていた物件などで頑張ろうと思っていた矢先にドバイ勤務の内示が出た」。こう振り返るのは、大成建設の中田宜男氏だ。
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実作にこだわりドバイを新天地に、dxb・lab 丸山剛史氏
実際の建物として実現する建築設計を手がけたい─。丸山剛史氏が2006年4月、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイに新天地を求めた背景には、そんな思いがあった。
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【標準なき時代の対処法】ますます拡散する消費者ニーズ、自分なりの常識を身に付ける
“スタンダードなき時代”となりつつあるなか、建築設計者は自分なりの「常識」を身に付けることが必要になっている。
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【設計の「常識」が変わる】PCa 工法を導入して「1フロア3日」を実現――超高層マンションの施工
ゼネコン各社は超高層マンションの工期短縮にしのぎを削っている。プロジェクトが長期化することによるプランの陳腐化を避けるとともに、資金回収を急ぐ事業者の要求に応えるためだ。
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【設計の「常識」が変わる】階高は拡大、50階建てでもRC造が主流に――超高層マンションの構造
90年代になると、バルコニーの先端で逆梁の大梁と柱とで架構をつくる「アウトフレーム+逆梁工法」が主流となり、それに伴いサッシの高さも高くなった。
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【設計の「常識」が変わる】外観は水平ライン強調から垂直ライン強調へ――超高層マンションの意匠
1980年代、90年代、そして現在の超高層マンションの事例を見比べると、外観デザインが大きく変わってきたことがわかる。
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【設計の「常識」が変わる】日々の生ゴミ出しから解放される――ディスポーザー
毎週決まった曜日に生ゴミを出すのは男性の仕事─。ディスポーザーの出現でこうした常識が変わりつつある。
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【設計の「常識」が変わる】入り口のまたぎ段差がなくなった――システムバス
TOTOやINAXでは、バリアフリー対応のため、扉の下に排水口を設ける、扉の下のすき間を水密材でふさぐなどして、またぎ段差をなくした。
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【設計の「常識」が変わる】「一人で黙々」から「家族で会話しながら」へ――システムキッチン
キッチンの壁に向かって黙々と調理をするのではなく、リビングと一体になった空間で家族や友達と会話をしながら調理する。この10年でキッチンに対するイメージは大きく変化した。
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【設計の「常識」が変わる】部屋の広さはそのままでも使いやすく――トイレ
便器は予想以上に大きく“進化”している。洗浄水をためるタンクや温水洗浄便座の湯をためるタンクがないタイプなどが登場して、便器は確実にコンパクトになっている。
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【設計の「常識」が変わる】北側一辺倒から、日当たりの良い南側にも――浴室
眺めのいい南側と言えば、リビングなどの居室を配置するのが一般的だ。ところが昨今では、こうした位置に浴室も配した住宅が目に付くようになってきた。
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【設計の「常識」が変わる】2002年の78m2をピークに減少へ転じる――マンションの広さ
マンション住戸の平均専有面積は年々増加している。こうしたイメージを覆すようなデータがある。