省エネ性能に優れ、一定の安全性能を満たした環境配慮型の店舗建物を認証する制度が2015年にスタートする。7月16日に東京都内で開催するセミナーで、建築環境・省エネルギー機構(IBEC)が試行版を公表する。店舗のブランド力や資産価値を向上させたいオーナーなどに利用を働きかける。

 新たに登場する評価・認証システムは、「CASBEE(キャスビー)不動産マーケット普及版」の店舗版だ。コンビニエンスストア、スーパーマーケット、デパート、家電量販店、ショッピングモールなど、物販・飲食を問わず、あらゆる業態の店舗が評価できる。複合ビル内の店舗を評価することも可能だ。

 エネルギー、水、資源利用・安全、生物多様性、屋内環境といった約20項目を評価して格付けする。新耐震基準などの必須項目を満たさない店舗建物は認証外となる。竣工後1年以上の建物が対象だ。CASBEE普及版は不動産の所有者や運用者向けのシステムとして開発され、オフィスビル版では40物件の認証実績がある。評価が容易で、評価・認証にかかる時間が短く、認証費用も安い点が特徴だ。希望者は有償で評価を受けられる。

 試行版の公表後、2014年度内に評価・認証の準備を整え、2015年度には制度を正式にスタートさせる意向だ。