日本政策投資銀行の建物環境認証制度であるDBJグリーンビルディング認証を受けた建物が、4月1日に100物件を突破した。事業者別ではREIT(不動産投資信託)の保有物件が半数近くを占める。「国内トップクラス」の太鼓判を押されたビルが続々と誕生している。

 DBJグリーンビルディング認証は、環境性能、快適性、リスク対応、地域との関わりなどの視点で建物を総合評価し、社会や環境への配慮がなされた建物に認証を付与する制度だ。オフィスビルと物流施設を対象に、上からプラチナ、ゴールド、シルバー、ブロンズ、サーティファイドの5段階の格付けがある。2011年4月のサービス開始から2年間で200以上の建物が評価を受け、101の建物が認証を取得した。

 実績を見ると、国内トップクラスの卓越したビルを意味する「プラチナ」と、極めて優れたビルの証である「ゴールド」で、全体の6割を超えている。ビルの環境性能が急速にアップしていることや、そもそも高い環境性能を備えた建物が認証を求めていることが、上位の格付けが多い理由だ。認証サービスの開始に先立ってオフィスビル約100棟を対象に実施した試験評価では、プラチナは5%以下だった。

プラチナ:24件(23.8%)
ゴールド:39件(38.6%)
シルバー:22件(21.8%)
ブロンズ:10件(9.9%)
サーティファイド:6件(5.9%)

 認証を受けた建物は、延べ床面積1万m2以上の大規模な建物が多いが、なかにはPMO八丁堀II(中央区)のように4000m2台のビルの認証実績もある。竣工年では2000年以降に完成したビルが8割を超えている。最も古いのは1982年にできた烏丸ビル(京都市)だ。

 2013年3月以降の認証物件は以下の通り。渋谷ヒカリエ(渋谷区)やミッドランドスクエア(名古屋市)、物流施設のSGリアルティ柏A棟(千葉県柏市)などがプラチナの格付けを取得した。