グリーンビルディングジャパンの設立発表会であいさつする浦島茂共同代表理事
グリーンビルディングジャパンの設立発表会であいさつする浦島茂共同代表理事

 米国生まれの建物環境認証システムであるLEED(リード:Leadership in Energy & Environmental Design)を通じて、グローバルな環境配慮型ビルの取り組みを日本に根付かせることなどを目的に、一般社団法人グリーンビルディングジャパン(GBJ)が3月25日、港区六本木のグーグル東京オフィスで設立発表会を開催した。4月から会員を募集する。

 GBJは LEEDの運営母体である米国グリーンビルディング協会と連携し、日本の事情や独自の取り組みをLEEDのルールに反映させるために活動するほか、LEEDに関する情報を発信していく。日本の環境配慮型ビルの先進性を世界に広める役割も担う。

 LEEDは評価項目に従って建物を採点し、プラチナ、ゴールド、シルバー、サーティファイド(認証)、認証不可で建物を格付けする制度だ。登録プロジェクト数は、米国を中心に世界の約140カ国で5万件を超える。主要国には、それぞれ独自の建物環境認証制度があるなかで、LEEDは事実上の世界標準として支持されてきた。ただ、日本にはなじまない評価の考え方もあった。

 日本では32の建物が認証を得ており、約50のプロジェクトが認証を待っている。シティバンク銀行やスターバックス コーヒー ジャパンなどが、積極的に認証を取得してきた。当初は建物の内装を対象にした認証が多かったが、最近では物産ビル(港区西新橋)、日本橋アステラス三井ビルディング(中央区日本橋本町)など、賃貸ビルの認証実績も出ている。六本木ヒルズ森タワーにあるグーグル東京オフィスの一部のフロアも、内装を対象にしたLEEDの認証取得をめざしている。