bono相模大野(写真:野村不動産)
bono相模大野(写真:野村不動産)

 野村不動産と相模大野駅西側地区市街地再開発組合は2013年3月15日、相模大野駅前の大型複合施設、bono(ボーノ)相模大野(開発名:相模大野駅西側地区第一種市街地再開発事業)を開業する。野村不動産とっては自社で本格的に開発・運営する「初めての大型商業施設」(同社)だ。野村不動産ホールディングスは中長期経営計画で商業施設事業の拡大を打ち出しており、bono相模大野を大型商業施設の開発・運営ノウハウ獲得のためのモデルケースと位置づける。

 野村不動産は商業施設開発事業の拡大に向け、bono相模大野のような大型商業施設と、「GEMS(ジェムズ)」ブランドで展開する都市型商業施設を二本柱に据える。大型商業施設は駅前でのマンション併設の再開発などを中心に、広域から集客するのではなく近隣数駅程度を対象とした地域密着型で展開していく。一方、都市型商業施設は特徴ある店舗を集積させる方針だ。2012年10月には第1号店として「大人たちが気軽に普段使いができ、かつ上質な『食』・『時間』・『空間』をゆっくりと楽しめる施設」というコンセプトのGEMS渋谷をオープンさせ、今後も年間2~3棟ずつ展開していくという。

 bono相模大野は小田急線相模大野駅から徒歩2分、ぺデストリアンデッキで駅に直結している。約3万1000m2の敷地に、地上11階地下1階建て、延べ床面積約6万8530m2の規模の北棟と、地上26階地下1階建て、延べ床面積約6万8010m2の規模の南棟が立つ。約180店舗の商業施設、分譲住宅のプラウドタワー相模大野(308戸)と賃貸住宅のスカイフラッツ(120戸)、市民・大学交流センター「ユニコムプラザさがみはら」やパスポートセンターなどの公共公益施設、市営の駐車場と駐輪場からなる大型複合施設だ。

 初年度、野村不動産は商業施設で売上高100億円、来館者700万人、ショッピングセンター会員1万4000人をめざす。店舗構成は、隣駅である町田駅や相模大野の既存店舗と補完関係を構築するとともに、地域密着型の店舗を充実させた。中核顧客と位置づける相模大野に住む30代の女性に向けて、地域初出店となるZARAやロフトを誘致するともに、地域住民からの要望が強かった子育て関連店舗を集めた。子供用品店、子連れを対象としたカフェ、こども写真館、英会話教室などだ。地域密着に向けてはさがみはらアンテナショップのsagamix(さがみっくす)や、相模市などで給食パンを提供する企業の店舗を誘致している。また地元のNPOと連携し、街の魅力をアピールする相模大野宣伝部も立ち上げた。
 

名称:bono相模大野(開発名:相模大野駅西側地区第一種市街地再開発事業)
所在地:相模原市南区相模大野3-2-1ほか(住居表示)
最寄り駅:小田急相模大野駅徒歩2分
面積:土地約3万1000m2、延べ床約13万6540m2(2棟合計)
構造、階数(地上/地下):RC・S、26/1ほか
用途:店舗、共同住宅、公共施設、駐車場、駐輪場
事業主:野村不動産、相模大野駅西側地区市街地再開発組合