日本橋アステラス三井ビルディング
日本橋アステラス三井ビルディング

 2013年1月に完成した日本橋アステラス三井ビルディングが、米国の環境認証システムLEED-CS(Core and Shell)で、上から2番目に位の高いゴールドの格付けを取得した。認証は2月12日付。賃貸オフィスビルがこの認証を取得したのは初めてだ。

 ビルは、日射負荷の少ない建物配置や三井不動産としては初となる専有部照明のLED化、湿度を制御できる空調機の導入などによって、省エネ性や快適性を高めた。制振構造で、地震発生時の被災度判定システムの導入や昇降装置の耐震化、72時間対応の非常用発電機の採用など、防災や事業継続にも工夫を凝らしている。LEEDの認証では、全体的な省エネ計画の巧みさが高い格付けにつながった。

 LEED-CSの部門では、データセンタービルの新豊洲キューブが2012年8月に最高ランクのプラチナの格付けを取得しているが、日本の賃貸オフィスビルでは認証実績がなかった。2013年1月に完成したJR神田万世橋ビルや2013年秋に完成予定の日土地虎ノ門ビルも、LEED-CSの認証取得を計画している。

[ビルの概要]
名称:日本橋アステラス三井ビルディング
所在地:中央区日本橋本町2-5-1(住居表示)
最寄り駅:地下鉄三越前駅徒歩3分
面積:土地2365m2、延べ床2万7446m2、専有床1万5598m2
構造、階数(地上/地下):S・SRC・RC造(制振)、17/2
用途:事務所、店舗、駐車場
事業主:三井不動産、アステラス製薬
設計者:山下設計
施工者:鹿島
建設費:約100億円
竣工:2013年1月

PAL低減率:37.07%、ERR:42.30%
1m2あたり年間エネルギー消費量の予測値:1018MJ
LEED認証の取得日:2013年2月12日
LEEDコンサルタント:アラップ