GLP投資法人は2012年12月21日、東京証券取引所に上場する。シンガポールのGlobal Logistic Properties(GLP)が設立した物流施設REIT(不動産投資信託)で、当初の30物件の取得価格は約2087億円だ。11月14日、上場承認を受けた。

 2012年に入ってからのREIT上場は、ケネディクス・レジデンシャル投資法人、アクティビア・プロパティーズ投資法人、大和ハウスリート投資法人に続き4件目。運用会社のGLPジャパン・アドバイザーズ社長には、GLPの日本法人、GLプロパティーズの社長だった三木 真人(みき・まさと)氏が就任した。後任には帖佐 義之(ちょうさ・よしゆき)GLプロパティーズ前常務が昇格した。

 投資口の売り出し規模は、海外募集分385億円とオーバーアロットメント分を含めて約1100億円。加えて、三井住友銀行と三菱東京UFJ銀行を中心とする銀行団から1200億円の融資を受ける。国内主幹事は野村証券で、投資口の約15%はスポンサーであるGLPの関連企業が保有する。

 当初運用資産の鑑定利回りは5%台後半から6%台前半が中心となっている。今後、GLP辰巳、GLP堺、GLP仙台の3物件についても、2015年11月までに合計125億8000万円で売買予約契約を締結する。物件詳細を含む目論見書はEDINETのファンド検索から入手できる。

 GLPはREITへの物件売却で調達した資金を日本と中国での物流施設開発に充てる。なお、米Prologisから日本と中国の物流ポートフォリオを分離する形で誕生したGLPだが、今回、ブラジル市場への参入も発表している。サンパウロとリオデジャネイロ周辺の34施設と一つの開発プロジェクトを、現地企業から29億レアル(約1125億円)で買収した。中国投資有限責任公司(CIC)、シンガポール政府投資公社(GIC)、カナダ年金プラン投資委員会(CPPIB)との共同投資となる。