Daiwa銀座ビル(写真:玉井強志)

 大和証券オフィス投資法人が保有する築49年のDaiwa銀座ビル(中央区銀座6丁目)が10月、三井住友銀行の「SMBCサステイナブル ビルディング評価」でゴールドの認証を取得した。ゴールドは、同行の8段階の格付けで上から3番目に高い「優れている」という評価だ。築30年以上の建物が金融機関の建物環境認証を取得するのは初めてだ。

 Daiwa銀座ビルは1963年にリッカーミシンの本社ビルとして竣工した。断熱・遮熱性能の高い二重構造の外装(ダブルスキン)を導入するなど、当時の先端ビルとして日本建築学会賞を受賞した。その後、賃貸オフィスビルとして運営され、ダヴィンチ・アドバイザーズのファンドの運用資産となった後の2003年には耐震補強を含む大規模な改修を施し、優良な長寿命建築物に与えられるBELCA賞を2005年度に受賞している。2010年に旧名称のダヴィンチ銀座を、現在のビル名に変更した。延べ床面積は1万2660m2。環境認証では、省エネ性能とともに耐震性能や環境配慮の取り組みも高く評価された。

 10月にはほかにも、仙台市にある平和不動産の一番町平和ビルが二つの金融機関から認証を取得した。SMBCの評価では上から2番目のプラチナを取得。日本政策投資銀行の「DBJグリーンビルディング認証」では、上から2番目のゴールドと位置づけられた。

 REIT(不動産投資信託)の物流施設の認証取得も相次いでいる。産業ファンド投資法人の2物件とオリックス不動産投資法人の3物件がDBJの認証を取得した。10月に金融機関の環境認証を取得した建物は以下の通り。

10月に金融機関の環境認証を受けた建物。公表資料を基に本誌が作成