東新ビル(写真:石原 祥)
東新ビル(写真:石原 祥)

 東京電力は9月27日、港区新橋1丁目の東新ビルの売却契約を結んだことを発表した。価格は250億5000万円。2013年3月までの引き渡しを予定している。買い主はNTT都市開発だ。

 東新ビルは、東京電力のシステム部門や関連会社などが入居するオフィスビル。地上9階地下4階建て、延べ床面積2万7687m2の規模で、1983年に竣工した。子会社の東電不動産が保有しており、土地は容積率800%の商業地域に指定されている。

 今回の売却は、福島第一原子力発電所の事故を受け、賠償金を捻出するために入札を実施したもの。簿価との差額215億8900万円は、今2013年3月期の特別利益に計上する。

 東京電力は中央区の銀座並木通りにある銀座支社本館について、2013年度(2014年3月期)中に売却する方針を示しているほか、多数の社宅や遊休地の売却を進めている。


追加情報:2012年10月1日
 東京電力が売却を発表した東新(とうしん)ビルの買い主はNTT都市開発であることがわかった。将来の再開発を念頭に取得したとみられるが、公式発表はしていない。これに合わせて本文の冒頭部分を修正した。


名称:東新ビル
売り主:東電不動産
価格:250億5000万円
所在地:港区新橋1-1-13 (住居表示)
最寄り駅:地下鉄内幸町駅徒歩2分
面積:土地3701.04m2、延べ床2万7687.33m2
構造、階数(地上/地下):SRC造、9/4
竣工:1983年
取引時期:2012年9月(契約)