ビルに入居する際、オフィス空間はどのような状態で提供されるのが望ましいか――。日経不動産マーケット情報の調査によると、テナントの7割が標準内装以外を希望した。

 最も回答が多かったのは「部分的に標準内装とするなど選択肢を増やしてほしい」で53%。17%のテナントが「内装が何もない状態(スケルトン)での提供」を希望した。合計で7割のテナントが標準内装以外を希望したことになる。「すべて標準内装で提供してほしい」は3割弱だった。

 標準内装とは、賃貸オフィスビルの貸し主が提供する標準的な内装のこと。独自のデザインを施したいテナントは、標準内装を撤去して施工し直すため、「未使用廃棄」という無駄が生じる。調査結果は、標準内装という画一的なサービスが、テナントのニーズからかけ離れている現実を示している。

 調査は2012年4月~5月、東京都内の延べ床面積1万m2以上の主要オフィスビルのテナントを対象に実施し、315件の有効回答を得た。結果は8月20日発行の調査レポート「3.11以降のオフィスビル テナントニーズ」に収録。「日経不動産マーケット情報9月号」にも関連記事を掲載した。

3.11以降のオフィスビル テナントニーズ、節電・防災・省エネ改修・内装への要望

3.11以降のオフィスビル テナントニーズ
節電・防災・省エネ改修・内装への要望

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A4判、56ページ、2012年8月20日発行