SSJ品川ビル(写真:三菱地所)
SSJ品川ビル(写真:三菱地所)

 芝浦シヤリング(本社:港区)がJR品川駅近くで建設を進めてきたSSJ品川ビルが、2月25日に完成した。地上18階地下2階建て、延べ床面積約3万m2のオフィスビルだ。三菱地所がプロジェクトマネジメントを手がけた。ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)がオフィスフロアを一括して賃借し、満室で稼働する。同社は今年夏にも入居する予定だ。

 SSJ品川ビルは、1985年竣工の芝浦シヤリングビルの建て替えプロジェクト。JR品川駅港南口から徒歩4分、旧海岸通り沿いに立っている。斜向かいには、2010年11月に完成した中日新聞社の品川フロントビルがある。ソニーシティ(ソニー本社ビル)にも近い。

 基準階は330坪で、天井高は2.8mを確保した。Low-E ガラスや自動調光設備を採用するなど、環境にも配慮した。総合設計制度を活用して容積率の割り増しを受けている。開発にあたっては、三菱地所が事業企画、テナントリーシングを手がけている。設計・監理は三菱地所設計、施工は鹿島が担当した。SSJ品川ビルの1階部分には、セブン-イレブン・ジャパンの店舗が入居する。

 オフィステナントのソニー・コンピュータエンタテインメントは2010年8月に、港区南青山2丁目のTK南青山ビルからソニーシティに本社を移転している。今回、SSJ品川ビルに移転するのは、港区赤坂8丁目の赤坂王子ビルと赤坂7丁目の青山安田ビルに入居しているオフィスだ。赤坂王子ビルでは約2000坪を賃借している。青山安田ビルでは約1900坪を賃借しているようだ。


開発名:SSJ品川ビル
所在地:港区港南1-6-27(住居表示)
面積:土地3711.61m2、延べ床2万9942.98m2、賃貸可能床1万7500m2
構造、階数(地上/地下):S・SRC造、18/2
用途:事務所、店舗、駐車場(74台)
プロジェクトマネジメント・リーシングマネジメント:三菱地所
事業主:芝浦シヤリング
設計・監理者:三菱地所設計
施工者:鹿島
完成後の運営管理:三菱地所プロパティマネジメント
工期:2009年5月~2011年2月
PAL低減率(計画時):15%
ERR(計画時):25%
テナント:ソニー・コンピュータエンタテインメント、セブン-イレブン・ジャパン

【注】PALは、建物の断熱・遮熱性能を単位面積あたりの年間熱負荷で示したもの。PALが小さい(PAL低減率が大きい)ほど、建物の断熱性能が高いことになる。ERRは設備の省エネ効率を基準値からの低減率で示したもので、ERRが大きいほど設備の省エネ性能が高い。