羽田物流ターミナルの完成予想図(資料:ヤマトホールディングス)
羽田物流ターミナルの完成予想図(資料:ヤマトホールディングス)

 ヤマト運輸は2011年1月、羽田空港の隣接地にヤマトグループとして国内最大級となる物流ターミナルの建設に着手する。総延べ床面積20万m2の規模で、2012年10月の稼働を予定している。建設費は約458億円だ。

 建設地は荏原製作所羽田工場の跡地約10万3000m2。ヤマト運輸は2007年12月に取得した。取得価格は敷地の一部で建設中のオフィスビルと合わせて、総額845億円だった。

 新たに建設する羽田物流センターには、ヤマト運輸、ヤマトロジスティクスなど複数のグループ会社が入居する予定だ。海外から入荷した商品を国内の倉庫に在庫化することなく、到着後すみやかに流通させる「ダイレクト輸送機能」を実現することで、在庫拠点の圧縮、物流コストの低減も進める。最新の自動仕分け機を導入し、荷物処理能力が従来の施設に比べて約50%向上する見込みだ。

 敷地内には、地域への貢献施設となる「和の里パーク」を併設する。障がい者の雇用と自立を支援するベーカリーや、地域住民のための託児所、体育館などを整備する。大規模緑化や太陽光発電、雨水を利用した打ち水などの導入で、施設全体のCO2排出量を46%低減する。これらの取り組みによって、CASBEE(建築物総合環境性能評価システム)のSランクの取得をめざしている。