リサ・パートナーズは2月15日に発表した2009年12月期決算で、44億7600万円の特別損失を計上した。大型不動産への投資損失、42億7900万円が主な内容だ。同社が米グローブ・インターナショナル・パートナーズと共同で取得した物件の評価額減少を踏まえ、エクイティ部分の評価損や貸し倒れ引当金の積み増しを行った。

 同社の事業は企業投資、債券投資、不動産投資が3本柱。大型の不動産については、主に建て替えや大規模改修後の売却を目的に、グローブと共同出資するSPC(特別目的会社)を通じて取得してきた。2009年9月時点の運用資産残高(簿価)は1608億円で、リサの出資比率は20%となっている。同社は「(2007年後半以降)投資を抑制していたが、その後の急速な市況悪化に伴いその投資価値が激減したため、大幅な減損処理を行って含み損を処理した」と説明している。

 2009年12月にはキャピタルゲインを確保するため、これらの資産のなかから、SAISON PLAZA(旧・新宿三和東洋ビル)を売却している。また、同社はプリンシパル投資(バランスシートの資金を使った自己投資)でも402億円の不動産を保有している。

 リサの2009年12月期の売上高は前年比19.9%減の198億5900万円、営業利益は同36.3%減の50億9200万だった。同時に、NECキャピタルソリューションとドイツ銀行への転換社債(CB)発行で90億円を調達することも明らかにした。2010年3月と4月に繰上償還時期を迎える同額のCBの償還に充てる。