三菱地所は2009年12月、JR名古屋駅前の大名古屋ビルを、高さ約190mの超高層ビルに建て替えると発表した。隣接するホテルのロイヤルパークイン名古屋と一体で開発する。16日には、名古屋市の条例に基づいて、ビル建設が環境に及ぼす影響を調査するための手続きを開始した。

 新たに建設するビルは、地上38階地下4階建て、土地面積約9150m2、延べ床面積約15万m2の規模となる予定。2012年度に着工し、2015年度の竣工をめざす。設計は三菱地所設計が手がける。施工者は未定だ。

 大名古屋ビルは、土地面積5839m2、延べ床面積7万5955m2、地上12階地下4階建てで、1962年に竣工した。地下フロアは「ダイナード」という名称の商店街になっている。「大名古屋ビルヂング」という看板や、2007年まで設置されていた屋上の球体広告などが人目を引き、名古屋駅前のランドマークとして親しまれてきた。建て替え後のビル名称は決まっていない。

 ビルの土地は、2004年から3年連続で地価上昇率の全国トップを記録するなど、周辺は名古屋エリアの中心的な商業・オフィスエリアとなっている。2009年12月時点では三菱電機や三菱銀行、あずさ監査法人など、店舗テナントも含めて135のテナントが入居している。隣接するロイヤルパークイン名古屋は2011年12月をめどに営業を終了する予定だ。

 名古屋駅周辺では、2006年にミッドランドスクエア、2007年に名古屋ルーセントタワーなどの大型ビルが相次いで竣工した。大名古屋ビルの斜向かいにある名古屋ターミナルビルと旧名古屋中央郵便局の敷地でも、延べ床面積47万m2の2棟の大型ビルの建設が計画されている。

[開発の概要]
開発名:大名古屋ビル建替計画
面積:土地約9150m2、延べ床約15万m2
階数(地上/地下):38/4
用途:店舗、事務所
事業主:三菱地所
設計者:三菱地所設計
施工者:未定
工期:2012年度~2015年度(予定)