日本土地建物は2009年10月9日、大手建設会社など40社を引き受け先として、156億円の第三者割当増資を実施することを発表した。調達した資金は不動産開発投資に充てる考えだ。

 10月27日を払込期日として、新たに60万株を発行する。増資後の資本金は50億円から170億円に増加する。割当先には清水建設、竹中工務店、東京センチュリーリース、戸田建設、大和ハウス工業などが名を連ねている。日本土地建物は「不動産市況が底値圏に近づく中で、今後の新規投資案件に柔軟に対応すると同時に、財務基盤の更なる強化・拡充を図る」と増資の目的を説明している。

 日本土地建物は日土地銀座ビル、日本橋イーストビル、日土地山下町ビル、大崎西口南プロジェクト、北品川プロジェクト、高座渋谷(IKOZA)プロジェクト、梅田北ヤードプロジェクトなどの開発を進めている。来期中に投下する開発資金は総額で約520億円となる予定だ。既存物件の売却によって約300億円の資金を回収するため、約220億円の資金調達が必要となっており、今回の増資はこの一部に充てることになる。