複合ビルの完成イメージ(資料:松竹)
複合ビルの完成イメージ(資料:松竹)

 松竹と歌舞伎座は8月26日、中央区銀座4丁目の歌舞伎座の建て替え計画を発表した。総事業費約430億円を投じ、劇場やオフィスなどで構成する複合ビルを建設する。地上29階地下4階建て、延べ床面積約9万3900m2の規模で、2010年5月の着工、2013年春の完成をめざす。

 建設するビルは低層部と高層部からなり、低層部分を劇場、高層部分をオフィスとする。劇場の外観は従来通り日本様式のデザインとし、現在とほぼ同程度の客席数とする。賃貸オフィスフロアは高層部の7階~29階で、賃貸可能床面積は約1万2000坪となる。このほか、歌舞伎文化を伝えるギャラリー施設、国際文化交流センター(仮称)、体験学習施設の歌舞伎アカデミー(仮称)などを整備する計画だ。設計は三菱地所設計と隈研吾建築都市設計事務所が手がける。

 建設にあたっては、松竹が100%出資の特別目的会社(SPC)を設立する。SPCは松竹と歌舞伎座が所有する土地を賃借してオフィスビル部分を建設し、松竹と歌舞伎座に地代を支払う。劇場部分は歌舞伎座が所有する。松竹はSPCの売上高を約46億円、経常利益を約9億円と想定している。

開発名:歌舞伎座建て替え計画
事業費:約430億円(うち劇場部分約180億円)
所在地:中央区銀座4-12-15(住居表示)
最寄り駅:地下鉄東銀座駅直結
面積:土地約6790m2、延べ床約9万3900m2
構造、階数(地上/地下):S造・SRC造、29/4
用途:劇場、事務所、店舗、駐車場
駐車場・駐輪場台数:車約280、自転車約50、自動二輪約20
事業主:歌舞伎座(劇場部分)、松竹100%出資のSPC(オフィス部分)
設計者:三菱地所設計、隈研吾建築都市設計事務所
工期:2010年5月~2013年春