日本コマーシャル投資法人は7月21日、7月中をめどに予定していた新スポンサー会社の選定を、9月に延期すると発表した。スポンサー候補から受けている提案内容の検証や、金融機関との合意に一定の時間がかかるためと説明している。

 投資法人は、現スポンサー会社のパシフィックホールディングスが2009年3月に会社更生法の適用を申請したことを受けて、新たなスポンサー会社の選定を進めてきた。6月末の段階で国内外の複数の候補先から具体的な提案を受け、提案内容の検証に入っている。

 スポンサー候補はいずれも、投資法人の主要取引金融機関からの支援体制を重視している。既存借入金のリファイナンスや投資法人債の償還方針などについて、金融機関との合意に一定の時間がかかることから、新スポンサー選定の延期を決めた。

 投資法人は、借入金約540億円の返済期限を9月下旬に控えている。この返済期限までに新スポンサーを選定したい考えだ。2010年4月には、投資法人債100億円の償還期限を迎える。