シービー・リチャードエリス総合研究所(本社:港区)が四半期ごとに実施している投資家向けのアンケート調査によると、全国主要都市で事業用不動産の期待利回りが上昇していることがわかった。今回まとまった4月調査の結果では、東京・大手町の優良オフィスビルの期待利回りは4.30%~4.75%。前年同四半期の3.80%~4.00%に比べると全体的に上昇した。

 大阪の期待利回りも6.15%~6.70%と、前年同四半期の5.30%~5.50%に比べ1ポイント前後上昇した。名古屋は6.40%~7.00%で、前年同四半期の5.45%~5.60%に比べやはり上昇している。回答者ごとの相場観のばらつきを反映して、その幅も拡大傾向にある。

 同社は2003年7月から四半期ごとに、100項目あまりのアンケート調査「CBRE Quarterly Survey/Japan Real Estate Investment」を行っている。これまで結果は非公開だったが、今後はその一部を公表することにした。調査対象はエクイティ投資家、デット投資家、不動産ファンド、デベロッパーなどで、4月に実施した調査には60人が回答した。

 シービー・リチャードエリスグループは、米ロサンゼルスに本社を置き、世界300か所に拠点を持つ。1986年に日本に進出し、オフィステナントの仲介をはじめとする、事業用不動産関連サービスを提供している。