不動産マーケティングのアトラクターズ・ラボ(本社:千代田区)は2009年4月、不動産各社が展開する賃貸マンションシリーズ(ブランド)の家賃がエリアの相場家賃に比べてどの程度高いかを調査して、この結果を公表した。1位は森ビルの「ヒルズ」シリーズで、周辺エリアの相場家賃より32.9%高かった。

 調査は東京23区にある4474棟の賃貸マンションを対象に、各シリーズ(ブランド)名のサンプル数が10棟以上のものをランキングした。相場の家賃に対する差異を%で示しており、割高度が10%となった場合には相場より1割高い賃料を設定していることになる。

 森ビルの「ヒルズ」に続いて高かったのは、レオパレス21の「レオパレス」。同シリーズの家賃は相場より27.4%高かった。調査結果を見る限りでは、上位2シリーズの割高度がほかのシリーズを大きく引き離している。3位は「ラ・トゥール」(住友不動産、18.9%)、4位は「イプセ」(モリモト、17.0%)、5位に「デュープレックス」(リテック・コンサルタンツ、15.7%)がランクインした。

 「パシフィック」、「プレミア」といったREIT(不動産投資信託)の物件は相場より5%~10%高く、「UR」(都市再生機構)の物件は相場とほぼ同じ程度だった。