エスグラントコーポレーションは3月12日、東京地方裁判所に民事再生手続きを申請し、受理された。負債総額は191億3700万円だ。同社は名古屋証券取引所セントレックスに上場しており、4月13日に上場廃止となる。

 同社は2001年に設立、ワンルームマンションの開発、販売を手がけてきた。その後、オフィスビルや店舗ビルの開発にも乗り出し、2007年6月期決算では不動産ファンド向けの売却が好調だったことから、連結ベース売上高377億円、純利益11億円に達した。

 しかし、不動産市況が悪化するにつれて、マンション販売戸数の減少や販売価格の下落が進み、同社の収益や資金繰りも悪化していった。2008年4月にはユニマットグループなどを割当先とする第三者割当増資を実施して約18億円を調達、ユニマットグループ傘下として事業の拡大をめざした。2008年6月期決算では売上高は320億円となったものの、棚卸資産の評価損などにより48億円の純損失を計上した。

 経営合理化策として賃貸仲介や家賃保証などを手がける複数の子会社を売却し、経営資源をマンション分譲事業に集中した。人員の削減や本社の移転による経費削減も進めたが、資金繰りは改善せず、借入金返済のめどが立たなくなった。自力による再建を断念して、民事再生を申請した。