SFCGは2月23日、東京地方裁判所に民事再生法の適用を申請した。負債総額は3380億4000万円。ここ数年は不動産担保ローンを中心に融資事業を展開してきたが、市況の悪化から同社自体の資金返済が行き詰まった。3月24日に上場廃止となる。

 同社は1978年創業の大手商工ローン会社だ。「商工ファンド」の名称で、事業者向け融資や商業手形の割引業務を主に手がけてきた。1997年に東京証券取引所第2部に上場。1999年には第1部に移行し、融資業務を拡大した。さらにT-ZONE(現MAGねっと)を買収して傘下に収めるなど、70社以上の企業集団を形成。その事業は投融資から不動産、建設、スポーツ用品や食品の製造まで多岐に及ぶ。

 2006年12月に貸金業法が改正され、上限金利の規定が29.2%から20%に引き下げられたことをきっかけに、同社は与信管理コストが低い不動産担保融資へのシフトを進めた。2008年7月末時点の融資残高(連結)は商工ローンの2355億円に対して、不動産担保ローンは3695億円にまで拡大していた。

 しかし不動産市況の悪化に伴い、新規融資が激減。既存融資の焦げ付きも発生した。同社は債権の回収を積極化するとともに、かつて米国系金融機関や証券会社に頼っていた資金調達先を、欧州や国内の金融機関にシフトするなどの対策を講じたものの、2009年2月分の決済資金を調達できず、民事再生手続きの申請を決断した。同社は今後、裁判所の監督の下、スポンサーの選定を進めていく。なお、債権者への説明会を2月24日に開く予定だ。