NECキャピタルソリューション(旧・NECリース)は2月9日、リサ・パートナーズに40億円出資することを決めた。3月23日付で、リサ・パートナーズが第三者割当増資で発行する優先株を引き受ける。この優先株を普通株に転換すると、NECキャピタルはリサの発行済み株式数の25.7%を確保し、同社を持分法上の関連会社にできる。価格は、普通株1株あたりに換算して3万9000円。2月6日の終値に3.6%のプレミアムを載せた。

 NECキャピタルは東京証券取引所第一部に上場しているリース会社で、動産や売掛債権を担保とした融資(ABL)、診療報酬債券の流動化といった事業も手がけている。同社の顧客はNECグループやその他の大企業、官公庁が中心で、地方の銀行や事業会社にネットワークを持つリサと営業面で補完関係にあるという。両社は今後、不良債権投資や企業再生の案件発掘、相互のプロジェクト資金の調達で協力していく。

 リサは、NECキャピタルへの傘下入りも視野に入れた増資で、信用を補完する。同社は今回、2008年12月期決算の業績予想を下方修正。10月時点で40億1000万円の黒字を予想していた連結純損益については、22億1000万円の赤字へと変更した。主な要因は、米グローブ・インターナショナル・パートナーズと共同で実施している不動産投融資での特別損失、80億3000万円だ。

 開発用地を中心とする同社保有物件の売却が遅れており、価格下落も見込まれることから、SPC(特別目的会社)に対するエクイティ持分の評価損75億8400万円を計上する見通し。SPCへの融資については4億4600万円を貸倒引当金に繰り入れる。