アーバンコーポレイションは12月22日、東京地方裁判所に再生計画案を提出した。流動化事業とマンション事業を分割して、それぞれ別のスポンサー企業に事業を譲渡する。事業の譲渡後、同社は解散、清算する。流動化事業は、極東証券の子会社であるFEインベスト(本社:港区)が中心となる投資グループに譲渡する予定だ。

 FEインベストは中央三井信託銀行の協力を得て、流動化事業のスポンサー会社に名乗りを上げた。12月22日に事業譲渡契約を結んでいる。今後は、FEインベストが主体となって組成するファンドが100%出資する株式会社に事業を譲る。アーバンコーポレイションによると、東京都心部などで開発中の物件についてはおおむねFEインベストが引き取る予定だ。事業譲渡前に、売却して債務の弁済に充てるものが出る可能性もあるという。

 マンション事業については主に広島エリアで展開していることから、株式会社広島ベンチャーキャピタルに譲渡する。すでに12月19日に、広島ベンチャーキャピタルのファンドが出資する広島アメニティと事業譲渡契約を結んだ。それぞれの事業に携わる社員も譲渡先に異動することになる。いずれの事業も2009年4月に譲渡を実行する予定だ。

 同社はこれまで、ドイツ証券をフィナンシャルアドバイザーとしてスポンサー会社の選定を進めてきた。同社は2008年8月に、負債総額2558億円を抱えて経営破綻した。