マンション分譲大手のダイア建設は12月19日、東京地方裁判所に民事再生手続きを申請し、受理されたと発表した。負債総額は2008年9月末時点で約300億円。金融危機の影響で10月以降、マンション販売高が激減し、資金繰りが悪化した。

 同社は1976年に創業。マンション分譲事業を中心に事業規模を拡大し、89年には東京証券取引所第2部に上場した。しかし、バブル崩壊による不動産価格の低下などで大幅な債務超過となり、2003年に産業再生機構の支援を受け、事業再建を図っていた。2007年7月には、新宿区新宿6丁目にある本社ビルを42億2400万円でキャップマークジャパン(本社:港区)の子会社に売却している。

 近年はコア事業であるマンションの分譲事業や管理事業に注力してきたが、建築基準法改正に伴う工事遅延や資材価格の高騰などで徐々に資金繰りが悪化し、金融危機が追い打ちをかけた。2008年3月期の連結売上高は540億8600万円、最終損益は19億4700万円の赤字だった。

 東京証券取引所は、2009年1月20日に同社の上場を廃止する。