上毛は開発プロジェクト用に組成したSPC(特別目的会社)の一つが、リファイナンスに難航していることを明らかにした。SPCは8月31日を期限とするノンリコースローンを借り入れているが、建設着工のために予定していた次の融資を9月2日時点で調達できていない。

 同社はローンの延長や借り換えを模索してきたが、いずれも実現していない。更地での売却と値下がりに伴う損失を想定して、プロジェクトに匿名組合出資している14億3900万円の全額を、投資損失引当金として計上した。物件名は明らかにしていないが、2007年に約80億円で取得した大阪市内の土地である可能性が高い。

 上毛はこの発表と同時に、5月14日発表の2008年度(2007年4月~2008年3月)の連結業績予想を修正した。通期で280億円の売上高は285億円に増加するものの、純利益は8億5000万円から1億円へと88.2%低下する。同社はダヴィンチ・アドバイザーズの1兆円ファンド(カドベ)が出資しているデベロッパーだ。

<訂正・追加 2008/12/16> 純利益の前回予想を850億円から8億5000万円に、今回予想を100億円から1億円に訂正しました。なお、上毛は10月1日付で価値開発に社名変更しました。