アーバンコーポレイションは7月7日、房園博行(ぼうぞのひろゆき)社長が保有していた同社株について、銀行がその担保権を行使して市場で売却したことを明らかにした。房園氏の保有割合は4.03%に低下し、アーバンにおいて10%を超える主要株主は不在となる。

 房園氏は同社株の16.60%を保有していた筆頭株主だったが、個人として金融商品や不動産に投資するため、保有するアーバン株を担保に複数の銀行から資金を借り入れた。その後アーバンの株価下落が続くと、房園氏は銀行の求めに応じて追加の株式を担保に差し入れてきたという。

 アーバンについては日本格付研究所が6月4日に格付けの見直しを発表し、長期優先債務に関してBBB-からBB+へと引き下げた。こうした状況で銀行融資による資金調達は困難さを増している。6月26日には、仏BNPパリバを割当先とする300億円のCB(新株予約権付社債)を発行する計画を発表した。

 東京証券取引所でのアーバン株の7月7日時点終値は217円で、1年前に比べて10分の1の水準となった。