完成予想イメージ(資料:伊東豊雄建築設計事務所)
完成予想イメージ(資料:伊東豊雄建築設計事務所)

 東京都は7月2日、臨海副都心地区にある青海P区画の開発事業予定者を森ビルに決定した。土地の売却価格は約221億円。森ビルは約2万m2の敷地に、地上18階地下1階建て、延べ床面積11万7592m2の複合用途施設を建設する。2010年3月に着工し、2012年8月の開業をめざす。事業費は土地取得費を含めて約721億円を見込んでいる。特定目的会社を組成し、自己資金などによるエクイティ出資とノンリコースローンで資金を調達する。

 建設する複合施設は、賃貸オフィス、商業施設のほか、都市や建築をテーマにした文化施設やライブラリーなどを備える。敷地の西側に高層のオフィス棟を配置し、東側に低層の文化施設を設ける計画だ。建築デザインは、伊東豊雄建築設計事務所が担当する。

 オフィス棟には、大規模でクリエイティブなオフィススペースを必要とする情報サービス業やコンテンツ産業の事務所を誘致する。文化施設は「東京都市ミュージアム」として、大型の都市模型や映像を中心に、楽しみながら東京や日本の文化を学べる施設とする。

 臨海副都心青海地区では、東京都が2007年に4区画の進出事業者を公募し、すでに2区画の事業者が決定している。森ビルの取得用地に隣接するQ区画では三井不動産や大和ハウス工業などのグループが、R区画では東京建物がそれぞれ複合施設を建設する計画だ。延べ床面積はQ区画が約20万5530m2、R区画が約16万6490m2で、いずれも2012年の完成を予定している。

[売買の概要]
名称:臨海副都心青海P区画
買い主:森ビル
売り主:東京都
価格:約221億円
所在地:江東区青海1-1-22(地番)
最寄り駅:新交通ゆりかもめ台場駅徒歩3分
面積:土地2万132m2
取引時期:2008年7月(事業予定者の決定)

[開発の概要]
開発名:臨海副都心青海P区画の開発
事業費:約721億円(うち土地取得費約221億円)
面積:土地2万132m2、延べ床11万7592m2
階数(地上/地下):18/1
用途:賃貸オフィス、商業施設、都市ミュージアムなど
事業主:森ビル
建築デザイン:伊東豊雄建築設計事務所
工期:2010年3月~2012年8月(予定)