東京都心部の店舗賃料については、2010年に入って横ばいとなったエリアが出てきた。しかし現在の水準を底と見るのは早計の感もある。リーマンショック以前の賃料水準へ回復する兆しが見えないことと、各エリアともテナントの募集件数が2010年第1四半期に比べて2010年第2四半期に増加しているからだ。

 銀座エリアの賃料水準は2009年第4四半期以降、ほぼ横ばいと落ち着きを見せている。銀座と同様にラグジュアリーブランドが牽引していた表参道エリアについては、依然として賃料低下が続いている。

  銀座 表参道 新宿 渋谷 池袋
募集賃料(円/坪) 1F 50,572 40,839 39,629 31,542 19,761
1F以外 26,330 26,330 22,375 21,332 17,906
平均 30,185 31,967 25,226 22,963 18,303
募集件数 522 960 817 1,152 739
スタイルアクトが提供するReRemによる集計。2010年4月~6月の集計値

ビーエーシー・アーバンプロジェクト

【注】本レポートは、公募されている店舗系賃料情報に、個別のリーシング情報、伝聞賃料情報などを加え、主要エリア別の店舗賃料トレンドとして整理したものである。データについては、スタイルアクトとビーエーシー・アーバンプロジェクトが共同開発したマーケットデータシステムReReM(リリム)によるもので、地域別、時期別に収集、分析している。公募賃料はオンライン上で公募されている店舗系賃貸物件情報で、物件により共益費を含むケースと含まないケースがあるため、ここでは別途徴収している共益費を全サンプル数で除した平均値(月坪約1千円)を加算し、共益費込賃料として合計している。 ReReM(リリム)の詳細はスタイルアクト、もしくはビーエーシー・アーバンプロジェクト(下記関連リンク)まで。