大規模プロジェクトを受注するには、発注者が求めるプロポーザルで勝ち抜くことが必要だ。発注者に近い立場での仕事の経験を踏まえ、限られた情報のなかから短期間で優れた提案を生み出すヒントを示す。(日経アーキテクチュア)

 発注者はより良い事業パートナーを選ぶために、特に大きなプロジェクトではプロポーザルを実施することが多い。そこで第一に勝負を分けるのは、提案書の出来栄えだ。

 当社もプロジェクトを受注する際は提案書を作成する。その一方、コンストラクションマネジャーとして発注者側のプロポーザル実施を支援する立場で、提案書を審査することもある。発注者は何を重視し、提案書はどう選ばれているのか。提案書を作成する立場と、審査する立場の両面から見たポイントを解説しよう。

 プロポーザルでは公正を期すために、書類を通じたコミュニケーションが中心となる。限られた情報でいかに相手の心に響く提案をできるかが重要だ。発注者のニーズを的確につかむには、どうすればよいだろう。