●製品名:ユノバース-1114

 足を伸ばしてお風呂に入れるワンルームマンション向けのユニットバス。配管の構造を見直し、浴槽を斜めに振った形にすることで快適なバス空間を実現した。アーバネットコーポレーション、ジャクソン エス.ピー.アイ、フィンチ、合田工務店の4社が共同で開発。投資用ワンルームマンションなどを手がけるデベロッパーのアーバネットコーポレーションが自社物件への導入のほか、総合代理店としてユニットバスの外販を行う。製造はジャクソン エス.ピー.アイで、同製品の発売のために新しいセカンドブランド「AX-JAXSON」を立ち上げた。

 ワンルームマンション用のユニットバスは、これまで1000×1400mmの短辺に沿うようにして浴槽を設置した製品が主流だった。ユノバースでは1100×1400mmの長辺側に沿うように浴槽を設置。長辺の裏側に設置できる配管構造に変更し、コンパクトに納まるように工夫した。建物の躯体は従来よりも約5cm広げるだけで済む。


 浴槽のふちの厚さも薄くした。大理石のような光沢のあるホワイトで高級感のある色にした。価格は、89万円。配送費、施工費は含まない。

 アーバネットコーポレーションがユニットバスの開発に乗り出した背景には、ワンルームマンションの入居者のニーズがあった。同社は、自社物件の入居者を対象にアンケートを実施。ワンルームマンションで不満な点として、「浴槽が狭くてゆっくりとつかれない」「足を縮めて入るしかなく、リラックスできない」といったユニットバスに関する回答が並んだ。さらに、「賃料が上がってもいいから広い浴槽がいい」「賃料3000円増までなら問題ない」という意見も挙がったという。

 同社はユノバースを設置することによって、自社のワンルームマンションの付加価値を増していく考えだ。また、ビジネスホテルなどでのユニットバスの需要も見込んでいる。問い合わせも順調で、初の納入は年末の予定だという。初年度(2009年6月末まで)の目標販売台数は、1000台。アーバネットコーポレーション経営戦略部の平塚祐司部長は「建材・設備分野には初参入となるが、ユニットバスの開発には当社らしさを出しつつ力を入れていきたい」と話す。今後は、1400×1400mmのディンクス向けのユニットバスや、ビジネスホテル向けのトイレと洗面台を加えた3点式ユニットバスなども開発する予定だ。


問い合わせ:アーバネットコーポレーション
電話:03-3512-5111