中央快速線(東京─大月間)と青梅線(立川─青梅間の中央快速線との直通列車)にグリーン車を導入することをJR東日本が2月4日に発表した。2020年度のサービス開始を目指す。導入区間を見て歩くと、難工事が予想されるエリアや改良・見直しが実施されそうな箇所が浮かび上がってきた。
同社が発表した概要によると、現在10両編成で走るE233系電車の3号車と4号車の間に2階建てのグリーン車2両を追加し、全編成を12両編成とする。グリーン車の製造に加え、導入区間の全44駅や車両基地など、運行に必要な駅・線路・信号などの改良工事を実施する。
グリーン車導入区間の駅では、列車の長さが2両増えるので、ホームも2両分延長する。現在、最大12両編成で運転されている「スーパーあずさ」が止まる新宿や立川、八王子などのホームは12両分が確保されているが、これら以外の駅のほとんどのホームが10両分だ。
5年後のサービス開始に向け、車両製造やホーム拡張などとともに信号・線路などの移設・新設工事、「Suica専用グリーン券うりば」の設置工事なども進むことになる。同社は総事業費約750億円を見込み、このうち車両製造に約200億円、ホーム拡張工事、グリーン券販売機などの設備に約500億円、そのほかに約50億円を想定している。