2.4kmを2期に分けて施工

 工事は練馬高野台駅付近から石神井公園駅のやや西側までの約1.2kmを1期区間、大泉学園駅手前までの約1.2kmを2期区間として行われ、1期区間は2007年8月に着工した。同区間は高架複々線となるため、従来の複線を南側にいったん移設し、空いた空間に高架橋を建設する形で工事が進められた。

 まず上り線を2010年2月に高架化し、地上の仮上り線を撤去したスペースに高架を建設して翌年4月に下り線も移設。上下線の高架化が完了し、踏切6カ所を解消した。2012年6月には複々線化が完成し、高架となった石神井公園駅のホームも全面的に使用を開始。それまで練馬高野台駅にあった折り返し線も石神井公園駅に移設され、同月末にはダイヤ改正が行われた。

1期区間の上り線高架化時(2010年2月)の資料。この際に石神井公園駅の上りホームも高架化された(資料:西武鉄道)
1期区間の上り線高架化時(2010年2月)の資料。この際に石神井公園駅の上りホームも高架化された(資料:西武鉄道)
石神井公園駅のホームから大泉学園駅方を見る。中央に見えるのが折り返し線。上り線高架化前のため、上り電車(右側)が地上から高架へ上ってくる様子が分かる(写真:小佐野カゲトシ)
石神井公園駅のホームから大泉学園駅方を見る。中央に見えるのが折り返し線。上り線高架化前のため、上り電車(右側)が地上から高架へ上ってくる様子が分かる(写真:小佐野カゲトシ)

 今回高架化された2期区間約1.2kmは2011年12月に工事着手した。工区は3つに分けられており、工区名は5つに分かれていた1期区間からの続きで石神井公園寄りから6工区~8工区となった。施行したのは6工区(410m)が大林組・前田建設工業・竹中土木・東急建設JV、7工区(380m)が西武建設・大成建設・戸田建設・大豊建設JV、8工区(440m)が鹿島・熊谷組・鉄建・フジタJVとなっている。

2期区間は3つの工区に分けて工事が行われた(資料:西武鉄道)
2期区間は3つの工区に分けて工事が行われた(資料:西武鉄道)
2期区間下り線高架化(2013年11月)直後の様子。この後、右側に見える旧下り線のスペースを使って上り線の高架が建設された(写真:小佐野カゲトシ)
2期区間下り線高架化(2013年11月)直後の様子。この後、右側に見える旧下り線のスペースを使って上り線の高架が建設された(写真:小佐野カゲトシ)