BRTと新ターミナルの連携は

 都の「都心と臨海副都心とを結ぶ公共交通に関する基本方針」では、こういった大規模開発の一環として計画されているバスターミナルについて「都心部から各方面へのアクセスを可能にする有用な結節点」であり、勝どき・晴海地区や臨海副都心へのアクセスを考えるうえで「環状第2号線で結ばれるこうした都心部の結節点を活用することが重要」と述べている。

 実際にこれらのバスターミナルがBRTの発着地や経由地となるかは、これからルートを検討する段階の現状では未定だ。都市整備局開発企画課の担当者は「(新しく整備されるターミナルは)候補には当然入るだろうが、必ずしもそういった場所に限定されるわけではないし、既存のバス停やバスターミナルなども含めて考えていく形になる」と話す。

虎ノ門ヒルズ付近を走る都営バス。新たなバスターミナルの整備で、既存のバス路線網がどう変化するかも注目される(写真:小佐野カゲトシ)
虎ノ門ヒルズ付近を走る都営バス。新たなバスターミナルの整備で、既存のバス路線網がどう変化するかも注目される(写真:小佐野カゲトシ)

 東京都の舛添要一知事は、6月の都議会所信表明演説で東京の鉄道とバスの関係について「これまでは両者を有機的に捉えるという発想がほとんどなかったのではないか」と指摘し「身近な足であるバスの役割は益々増してくると思う」と述べている。BRTや新たに整備されるバスターミナルが東京のバス新時代を切り開くことになるか、今後の展開が注目される。