東京駅もバスの一大拠点に

 東京駅八重洲口でもバスターミナルの整備が計画されている。都などによる「東京都心・臨海地域(八重洲地区)整備計画」では、東京駅八重洲口で行われる3つの再開発事業で、それぞれの地下部分に計1万9000平方メートルのバスターミナルを整備するとしている。3つのうち「(仮称)八重洲バスターミナル(B)」は事業の実施期間が最も早く、15年度から五輪開催年度の20年度までとなっている。

東京都心・臨海地域(八重洲地区)の整備計画区域図。3つの再開発事業で、それぞれの地下にバスターミナルを整備する計画だ(資料:東京都)
東京都心・臨海地域(八重洲地区)の整備計画区域図。3つの再開発事業で、それぞれの地下にバスターミナルを整備する計画だ(資料:東京都)

 新たに整備されるバスターミナルは「空港直結バスや各地方都市と結ぶ高速乗合バスの集積」「観光バスの発着場」などとして「広域交通の結節点としてのターミナル機能を形成」することがうたわれている。東京駅八重洲口にはすでにJRバスの高速バスターミナルがあるが、新たなターミナルの整備で東京駅はバスの一大拠点となりそうだ。

東京駅八重洲口の「グランルーフ」に広がるJR高速バスターミナル(写真:小佐野カゲトシ)
東京駅八重洲口の「グランルーフ」に広がるJR高速バスターミナル(写真:小佐野カゲトシ)

東京駅八重洲口周辺には高速バスなどが発着する乗り場がいくつもある(写真:小佐野カゲトシ)
東京駅八重洲口周辺には高速バスなどが発着する乗り場がいくつもある(写真:小佐野カゲトシ)

 このほか、銀座では旧松坂屋銀座店跡地を中心とした「銀座6丁目10地区」の再開発事業が進む。同地区では16年11月の竣工を目指し、商業施設やオフィスなどで構成される地上13階、地下6階の大規模複合施設の建設が進んでいる。ここには観光バスなどの乗降スペースが設けられる計画となっている。中央区のBRT構想では、この複合施設付近を発着点とする検討案も出ていた(関連記事:銀座最大級、松坂屋跡の複合ビル着工 曲折11年)。

銀座6丁目10地区再開発事業の工事現場。大規模複合施設が建設される(写真:小佐野カゲトシ)
銀座6丁目10地区再開発事業の工事現場。大規模複合施設が建設される(写真:小佐野カゲトシ)